はじめに

中間選挙後の株高経験則と二つのサイクル論

図

また米国株には、大統領選挙を基準とした4年サイクルもあります。過去の統計では、中間選挙が行われる大統領就任2年目は平均リターンが低く、途中の下落幅も大きくなりやすい傾向があります。一方、中間選挙後の12カ月間は、歴史的に米国株が強い傾向を示してきました。1950年以降の中間選挙後、S&P500は翌年にかけて過去19回すべて上昇したとされています。

これはあくまで過去の経験則であり、将来の上昇を保証するものではありませんが、過去の季節性だけを見れば、2026年秋から2027年にかけて株価上昇を期待する見方もできます。

一方、ベナーサイクルを解釈する一部の見方では、2026年を高値圏と位置づけます。

しかし、この二つを「矛盾する予測」として並べ、どちらかを正解と決める必要はありません。ベナーサイクルは予測力が検証されたモデルではなく、中間選挙サイクルも過去統計にすぎません。主判断材料は企業業績、金利、信用環境、バリュエーションであり、サイクル論はリスクを再点検するきっかけと考えるのが妥当です。

金融相場から逆金融相場への転換条件

現在の米国株市場では、AI関連投資の拡大、インフレの動向、金利、企業の資金調達環境など、複数の要素を組み合わせて見る必要があります。

株式市場では、景気回復の初期に金融緩和や金利低下が株価を押し上げる「金融相場」が形成され、その後、企業業績の拡大を背景とした「業績相場」へ移行していくことがあります。業績相場では、利益成長が株価上昇を支えるため、一見割高に見える銘柄でも上昇が続くことがあります。

一方、インフレ圧力が強まり、中央銀行が追加的な引き締めを迫られると、金利上昇は企業の資金調達コストを押し上げ、将来利益の現在価値を低下させます。特に将来の高い成長を前提に評価されているグロース株では、PERなどのバリュエーションが縮小しやすくなります。

ただし、金利上昇だけで「逆金融相場」に入ったと断定するのは不正確です。流動性、信用スプレッド、景気後退懸念、ドル、投資家のリスク選好なども確認する必要があります。金利上昇が「成長期待の高まりによるもの」なのか、「インフレ再燃や信用収縮への懸念によるもの」なのかで、株式市場への影響は大きく異なります。

投資管理もマネーフォワード MEで完結!配当・ポートフォリオを瞬時に見える化[by MoneyForward HOME]