先週、仮想通貨マーケットは大きく揺さぶられました。ビットコインは1月16日に、一時1ビットコイン=100万円を割り込むレベルまで下落し、昨年12月に付けた最高値(同227万円程度)から半値以下になりました。

他の仮想通貨でも、時価総額が2番目に大きいイーサリアムが終値ベースで、1月10日に付けた高値1イーサリアム=16万7,000円から、同月17日にはほぼ半値の8万9,000円まで下落。

時価総額が3番目に大きいXRP(リップル)は、1月4日の375円から1月17日の102円まで、短期間で4分の1程度まで暴落しました。

仮想通貨のマーケットで今、何が起きているのでしょうか。そして、価格の乱高下を繰り返す“新たな通貨”を、私たちはどう受け止めればいいのでしょうか。


世界的な規制強化が1つの要因

仮想通貨マーケットにおける全面的な価格急落。その要因はいくつか指摘されています。

1つが、各国の規制強化の動きです。韓国政府は1月に入り、投資家保護や身分証明の厳格化を含む規制強化の方針を打ち出したほか、政府高官が国内にあるすべての仮想通貨取引所の閉鎖を検討していることを明らかにしました。

1年ほど前から国内での仮想通貨取引への規制を強化してきた中国でも、同月、海外の取引所へのアクセスも禁止するなど、一段と規制を強化する方向で検討が進んでいることが報じられました。

米国の証券取引委員会(SEC)は、仮想通貨に投資するファンドの安全性や投資家保護に対し懸念を表明。ETF(上場投資信託)の立ち上げの動きを牽制するような書簡を発表し、調査を進めています。

こうした各国政府・金融当局の動きは、昨年みられた仮想通貨人気の高まりの一方、投資家保護やマネーロンダリング対策が不十分であることが主な背景と考えられます。また、中国などでは、仮想通貨に資金が流入することで、国内資産が海外に流出することが懸念されているとも伝えられています。

とはいえ、こうした動きは先週、急に強まったものではありません。各国の政府・当局は昨年から徐々に、市場の動きに懸念を表明したり、規制を強めたりするコメントや発表を行ってきました。ですので、各国の規制強化は、仮想通貨価格の下落の1つの要因かもしれませんが、それだけですべてを説明できるものではなさそうです。

先物導入やバブル崩壊を指摘する声

昨年12月にCBOE(シカゴ・オプション取引所)やCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)で導入された仮想通貨先物取引を価格下落の要因と見る向きがあります。

確かに先物取引の導入により、先行きに関するさまざまな予測が価格に織り込まれやすくなっており、先物価格が下落すると現物価格も下落しやすくなっています。また、先物取引の上場が機関投資家の仮想通貨市場への参入を促し、値動きが大きくなっていることも指摘されています。

もっとも、これらの要因も価格上昇局面ではそれを後押しする動きにつながる可能性があり、必ずしも下落のトリガーになっているものではないと考えられます。

これまでの仮想通貨の価格上昇が「バブル」だったために、その分が剥落したという指摘もあります。