はじめに

-お金がたくさん欲しい-

読者のみなさんのほぼ全てに共通する願いでしょう。でも、お金を増やすためにお金の運用をするにしても、投資をしたことがない人にとってはハードルが高いのも事実です。

ただ、そうは言っても行動しなければ何も変わりません。投資というと、100万円とか300万円とか大きな金額をイメージしがちで、それだけ大きな金額だと、お金がなくならないか不安になってしまうのも事実です。

では、1万円だといかがでしょう。1万円は多すぎず少なすぎずの金額です。

もちろん、金額は、100円でも1000円でも3000円でも良いのですが、その金額だと増えるスピードは低いので実感が湧きにくいのと、投資先が限られてしまいます。

今回は、筆者が独断で選んだ、月1万円から始めるお金の運用先を3つご紹介します。

*運用は自己責任でよろしくお願いします。


金投資:「純金積立」

昔から有事の時は「金」といわれ、戦争、テロ、政治不安など、世界経済を揺るがすような事態が起きると決まって「金」投資に注目が集まります。これは、株式や債券と異なり、実物資産である金は価格が下がることはあっても価値がゼロになることはなく、金は全世界共通で資産価値があるものだからです。

ひとくちに金投資といっても、棒状のゴールドバーである「地金(じがね)」、「地金型金貨」、「金に投資するETF ・投資信託」、「純金積立」の4つの方法があります。

この中で初心者にオススメなのが、「純金積立」です。

純金積立は、毎月一定額を積み立てながら金の現物に継続的に投資をしていく仕組みの商品のこと。「田中貴金属工業」や「三菱マテリアル」などの貴金属商や鉱山会社、「SBI証券」や「楽天証券」などのネット証券などで始めることができます。なお、田中貴金属工業や三菱マテリアルでは3000円から、SBI証券や楽天証券では1000円から積み立てることができます。

積み立てをオススメする理由は、値動きと上手に付き合うためです。

金にも値動きはあります。値動きと上手に付き合うには、積立購入が効果的です。値動きのあるものを定期的に、一定金額購入していくと、「価格が高いときには少ししか買えず、価格が安いときにはたくさん買える」という現象が起こります。この購入方法は「ドルコスト平均法」と言いますが、これによって、平均購入価格が自然と下がっていきます。平均購入価格が下がると、価格が大きく上がらなくても利益が出しやすくなります。

投資信託:「つみたてNISAで毎月積立」

投資信託とは、投資家の皆さんがお金を少しずつ出し合って集め、そのまとまったお金をプロであるファンドマネージャーが運用する金融商品です。投資信託は、「先進国株式型」「新興国債券型」「REIT(リート)」など様々ありますが、例えば、先進国株式型であれば、GoogleやAmazonといった先進国の大手企業の株式が入った詰め合わせになっています。

個人で銘柄分散をする場合、まとまった金額が必要ですし、口座開設も含めて手間と時間、取引手数料もかかります。その点、投資信託を活用すれば、投資信託一つ一つが分散投資の役割を果たしていて、手数料を押さえた上で、分散投資ができる便利な商品と言えます。

ただ、個人が購入できる投資信託は約6000本あり、コスト(主に信託報酬)が低いものから高いものまで様々です。運用が良かろうが悪かろうが、信託報酬は毎日支払わなければなりませんので、信託報酬の低いファンドを選ぶのが重要です。

そして、さらに考えないといけないのが、運用益が出た時の対応です。

日本では、分配金や売却益には、20.315%という税金がかかります。例えば、100万円利益が出たら、約20万円は支払わないとなりません。この税金をゼロにしながら運用できれば、より堅実にお金が増えていきます。

2018年から始まった「つみたてNISA」を活用すれば、年間40万円まで、非課税期間は20年間と長期にわたって、税金はかからずに運用できます。また、つみたてNISAでは、金融庁の厳しい基準をクリアした商品だけがラインアップされていて、2月2日現在、144本から選ぶことになります。

つみたてNISAのメリット、デメリット、注意点については、こちらの記事で解説していますので、気になった方はチェックしてみてください。

今回は、つみたてNISAの中で、筆者が選ぶならこのファンドというのを3つご紹介します。

eMAXIS slimバランス(8資産均等型)

投信会社:三菱UFJ国際投信
信託報酬:0.2268%(2月22日時点)
純資産総額:89億9300万円(2月22日時点)
基準価額:10,412円(2月22日時点)

国内株式、国内債券、先進国株式、先進国債券、新興国株式、新興国債券、国内リート、国際リートの8資産に均等配分。世界全体の株式・債券・不動産にバランスよく投資できる投資信託となっている。

EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド

投信会社:SBIアセットマネジメント
信託報酬:0.15%(2月22日時点)
純資産総額:4億9500万円(2月22日時点)
基準価額:9,829円(2月22日時点)

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(日本を含む先進国・新興国合わせて47か国の大・中・小型株 7788銘柄[2017年12月末時点]の時価総額から算出される指標)に連動する投資成果を目標として運用。米国の割合は約50%。これ1本で全世界の株式に投資できる投資信託となっている。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

投信会社:楽天投信投資顧問
信託報酬:0.2396%(2月22日時点)
純資産総額:44億8200万円(2月22日時点)
基準価額:10,063円(2月22日時点)

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する投資成果を目標として運用。対象指数に連動するETFの「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」が実質的な主要投資対象。これ1本で全世界の株式に投資できる投資信託となっている。

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