「ブロンコビリー」というステーキ店をご存じでしょうか。名古屋発祥の外食チェーンで、これまでは東海地方を中心に店舗を展開してきましたが、最近は首都圏や関西で出店ペースを加速しています。

同社の特長の1つが、サラダが格段においしいこと。肉料理の待ち時間に客を飽きさせないよう、サラダバーを導入しているステーキ店チェーンは多いですが、その中でもブロンコビリーのサラダは野菜の鮮度や品ぞろえが群を抜いています。

そして、これが13年連続で12%以上の経常利益率を達成できている、大きな要因の1つになっているようなのです。上場している外食大手20社の平均が4%前後で推移していることを考えると、いかに驚異的な高収益体質かということがわかります。

おいしいサラダが高収益を生み出す要因の1つとなっている背景を調べてみました。


出来たてが食べられるファミレス

西武鉄道国分寺線の恋ヶ窪駅から歩いて5分ほど。幹線道路沿いに、目当ての店がありました。ブロンコビリー国分寺店。昨年12月20日にオープンした、同社の中でも新しい店舗です。

店内に入ると、最初に目に飛び込んでくるのが、オープンキッチンに鎮座する炊飯用のかまど。その奥では、網の上に置かれたステーキやハンバーグが備長炭の炎で焼かれ、じゅうじゅうと香ばしい煙が立ち上っています。

その向かいにあるのが、ブロンコビリーの目玉の1つであるサラダバー・コーナーです。デザートも含めると、常時20種類以上のメニューが並べられているとのこと。ステーキ店チェーンのサラダバーの野菜はシナシナになっていることが少なくありませんが、こちらの店舗のレタスはシャキシャキした食感が印象に残りました。

平日ランチ限定ですが、サラダバー単品なら680円(税抜き)で食べることも可能。ブロンコビリーの古田光浩取締役によると、折からの野菜価格の高騰を受けて、最近は1人でサラダ目当てに来店するお客さんが増えているそうです。

「本当の意味で出来たての料理を食べられるファミレスは本当に少ない。そういうところとは一線を画す、本当のレストランを目指しています」(同)

店でやれる調理は店でやる

同社の料理の特長の1つが、可能な限り店舗で調理した比率を増やして提供していること。一般的なファミレスの場合、業務の効率性を重視して、「セントラルキッチン」と呼ばれる食材工場でまとめて調理し、各店舗ではそれを加熱だけして提供しています。

ところがブロンコビリーでは、サラダを例にとると、野菜をカットするのは各店舗での仕事。ポテトサラダも、イモをふかして、つぶすまでの工程は工場で行いますが、その先は各店舗で調理しているそうです。

「店でやって強みが出るものはできる限り店でやって、そうではないものをセントラルキッチンが担当しています」(古田取締役)。提供する直前に店舗でカットしているため、野菜は鮮度を保ったままで、シャキシャキの食感が実現できているわけです。

見せ方にも工夫を凝らします。多くのファミレスのサラダバーでは各食材が容器の中に整然と並べられていますが、ブロンコビリーではスーパーの総菜売り場を意識。こんもりと盛り付けることで、見た目でもおいしさを追求しているといいます。