はじめに

ほとんどの人にとってマイホームは人生最大の買い物。生涯を通して長期的な計画を立てて決断するものだと思います。現金で一括購入、なんてことができるリッチな層はほんのひと握り。長期ローンを組み、金利の変動が返済に大きく影響する可能性もあるので、借り入れにも慎重にならざるを得ません。

長期的な人生設計に合わせた貯蓄とローン返済を考えたとき、サラリーマンならぜひとも利用したい制度が「財形貯蓄制度」です。これは勤労者が計画的な財産形成を促進させるために設けられたもので、給与や賞与から天引きして積み立てされる制度です。

貯蓄に対する利子が非課税になるなどの優遇措置もあり、無理のない貯蓄計画が立てられます。さらに、実を言えばこの制度には、もうひとつ非常に大きなメリットがあります。それが「財形住宅融資」です。

財形貯蓄を利用している人に限り、住宅購入のための融資を受けられるのです。財形貯蓄制度を採用していない企業も多いため、案外知らない人も多いようですが、もし自分が勤めている会社に同制度があるなら、ぜひとも検討してみることをお勧めします。


最高4000万円まで借り入れが可能

財形住宅融資の最大のメリットは、高額の融資が比較的簡単に受けられることです。条件によって融資額が変わりますが、最大で4000万円まで借り入れが可能になります。他に、公的ローンならではの特徴がいくつかあります。

  • 5年毎に適用金利を見直す5年固定金利制
  • 公的なローンのため、融資金利が低水準
  • フラット35や民間住宅ローンなどと併せて利用できる
  • 同じ住宅に同居予定家族で複数申し込むことができる
  • 利子補給が受けられる場合もある

住宅購入を考えており、なおかつ財形貯蓄制度を利用できるのであれば、財形住宅融資による借り入れにはメリットしかないと言ってもよいでしょう。お金を貯められる上に融資も受けられるのですから、有難い限りです。

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