はじめに
FPが考える理想の生活費と貯蓄額は
ここまで30代の生活費と貯蓄額をみてきましたが、FP(ファイナンシャルプランナー)である筆者が考える理想の生活費と貯蓄額について考えてみました。
マネー相談にこられる方の多くに、「食費は多いですか?」「貯蓄は少ないですか?」「無駄な支出はありますか?」と、同世代の生活費や貯蓄額を聞かれます。
その都度、今回のデータや相談事例からお伝えはしていますが、これまで多くの相談者の家計を診断したり、話を聞いたりする中で理想な生活費を一般的な割合で表すより、人それぞれに合った割合を考えるのが無理なくできるコツです。
人それぞれの理想の生活費、貯蓄額の割合を決める前に、まずライフプランを考えることが大切です。たとえば、2年後に結婚したい、5年後にマイホームを購入したい、2年に1度は海外旅行に行きたいなどです。
ライフプランをかなえるためには、お金が必要になります。そのライフプランをかなえるための金額を目標の貯蓄額として、生活費と貯蓄額の割合を決めるのがベストです。つまり、理想の生活費と貯蓄額はライフプラン次第で変わってきます。
理想の支出割合を設定してみると
生活費や貯蓄額を決めるにあたって、参考になる目安があると決めやすいかもしれません。次のように理想的な割合のもと、ご自身の手取りの金額にあてはめてみましょう。
無理のない金額であれば、その割合で生活してみて、余裕があれば貯蓄の割合を増やしてみてください。月によって支出の割合が崩れたとしても、貯蓄20%ができていれば、細かく気にする必要はありません。
<理想の支出割合>
費目 | 割合 |
---|---|
食料 | 14% |
住居 | 28% |
光熱・水道 | 6% |
家具・家事用品 | 3% |
被服及び履物 | 4% |
保健医療 | 3% |
交通・通信 | 5% |
教育 | 0% |
教養娯楽 | 8% |
その他の消費支出 | 9% | 貯蓄 | 20% |
30歳独身一人暮らしの人は、将来結婚するかしないか、マイホームを購入するかしないかなど、今後の選択する人生によって今後も生活費や貯蓄額の割合も変動してきます。平均貯蓄額は参考程度として、自分のライフプランに合った生活費、貯蓄額を決めるのが一番の理想です。