はじめに

新築住宅価格が高止まりしている昨今、都心では新築住宅に手を出しにくい状況が続いています。中古住宅の需要が伸びることで、中古住宅価格の底上げにもつながっています。テレワークの普及により地方でも仕事ができるようになると言われる一方で、都心など利便性の高い地域の駅近物件だけは需要が減らず、値崩れしにくいとも言われています。

今回は、そんな都心、駅近の中古マンションが家計にもたらす影響について、詳細に見ていきたいと思います。


築浅の中古物件の魅力

築年数が5年から10年ほどで売りに出ている物件もあれば、築年数40年以上で売りに出ている物件もあります。築浅の物件であれば、当然キッチンや浴室などの水まわり設備の機能も新しく、購入後、簡単な清掃のみでそのまま住める物件が多いのではないでしょうか。

築10年を過ぎる頃から各種設備の取替工事なども必要になってくるとは思いますが、購入から数年経過していれば、これらの修繕に備えて資金を貯めておくことも可能です。このようにリフォームを気にしなくても良いところが築浅物件の魅力でもありますが、昨今では新築価格より高い値段がつくことも珍しくないのが悩みの種といえるでしょう。

お子さんが増えたり、独立したりして、10年後、20年後に住み替えを検討する場合でも、築浅物件ならば、住み替えのタイミングで築年数が30年程度です。まだまだ中古マンションとして売却可能な年数なのではないでしょうか。最近の良質なマンションであれば、築後70年間は住むことができるようです。

築浅物件に手が出ない場合には…

とはいえ、ただでさえ新築マンション価格が高すぎて購入が難しいにもかかわらず、新築価格よりもさらに高い値段で売りに出されている中古住宅を購入するというのは、至難の業です。

今度は、お手ごろ価格で手が出せそうな、築20年以上の物件について検討してみましょう。ここで注意していただきたいのは、リフォーム費用や修繕積立金です。キッチン、浴室、洗面、トイレなどの水まわりを一式リフォームしようと思えば、300万円は予算を見ていただきたいところです。

このほか、床の貼替えや壁紙の貼替えが必要な場合もあります。マンション自体の老朽化により、修繕積立金が相場に比べて高くなっている物件もありますので、注意が必要です。

もし、新築当初からこれまでに一切のリフォームがされておらず、入居にあたって設備の更新などが必要な場合は、その分、売主に対して値下げ交渉をしてみるのも良いでしょう。

リフォーム代金を含めて住宅ローンを組むこともできる分、住宅借入金等特別控除では有利に働くこともありますし、予算内でリフォーム後の物件に入居できることになるかもしれません。

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