はじめに

11月14日、東京証券取引所は”超”話題の有力ベンチャーの上場承認を発表しました。自動運転技術を開発する「ZMP(証券コード7316)」です。一般の人は聞きなれないかもしれませんが、投資家なら知らない人はいないくらい産業界では有名な会社です。

今年のIPOは、LINE(3938)やJR九州(9142)などが話題になりましたが、市場の中ではそれに匹敵するほど話題性のあるIPOです。

ZMPの上場は2014年ころから噂されていて、話が挙がるたびにZMPと関係のある関連銘柄が急騰するお祭り騒ぎとなっていました。LINEでも同じようなことが起きていて、市場では、「LINE祭り」、「ZMP祭り」などと呼ばれ、一大投資テーマとして扱われていました。

今回、その神輿のご本尊が登場するわけです。いったいZMPとはどんな企業で、そして、そのIPOに参加したら儲かるのか、調査してみました。


「ZMP」のIPOサマリー

銘柄抽選申込資金狙い目評価
ZMP11/30~12/87.6万~日興B
  • ZMP関連銘柄が存在するほど、市場では人気の高いIPO
  • ベンチャーキャピタルの出資多いが、ロックアップ(売っちゃダメよ!)がしっかりかかっているので、上場時の売り圧力にはなりにくい
  • 業績は悪く、時価総額が大きすぎるが、2014年のサイバーダインIPOを例にすると、それなりに上昇してもおかしくない
  • まずは、11月29日に決定する「仮条件」がどこまで引き上げられるのかに注目

噂の自動運転ベンチャー「ZMP」とは

ZMPは、「Robot of Everything」を標榜し、人が運転するあらゆる機械を自動化し、安全で楽しく便利なライフスタイルを創造することをミッションに掲げています。

※ZMPの目論見書より

って言ってもよく分かりませんよね。一言でいうと、「自動運転にかかわるテクノロジーを開発する企業」なんですが、自動運転は、今年、日産がセレナに高速での自動運転モードを搭載した車種を発売するなど、すでに一部の技術は世の中に出ています。

自動運転の目指すところは、ハンドルもアクセルもない“完全自動走行”です。移動中にほかの作業ができるだけでなく、自動ブレーキや各種センサー等で交通事故の発生を著しく減らせるようになると、政府も成長産業のひとつと位置付けています。

加えて、自動運転なら高齢者も安心して車に乗れるのではと社会的にも求められています。その開発の一翼を担っているのがこのZMPというわけです。どの自動車メーカーにも属さない独立系で、スピード感を持って開発に臨めるのも強みだと言われています。

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