読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回は内藤忍氏がお答えします。


昨年、不動産会社に勧められ、増税前の購入もありと決心し、投資用不動産をローンで購入しました。そもそも、不動産投資自体がはじめてで、口車に乗せられて契約してしまったという経緯もある中で、将来の家賃収入の減少や修繕費などを考慮すると、これが将来的な資産形成に繋がっているとはどうしても思えません。そこで、繰上返済や売却も視野に入れた計画を立てたいと思っています。将来かかるコストやリスク、それを踏まえた今後の行動に関するアドバイスをいただけると幸いです。


【購入した投資用マンション】
・物件:都内23区、新築ワンルームマンション
・金額:約2,200万円
・借入額:約2,100万円(月々72,000円)
・金利・期間:変動・35年
・月間収支:73,500円


私の現状としては、1,000万円弱の資産を保有しており、年収はおよそ560万円、妻は530万円です。また、住居は社宅のため、向こう10年程度は家賃がほぼ0円です。
(男性 30代前半 既婚・子どもなし)

内藤: まずは、現在保有している投資用マンションについて調べてみましょう。

利回りを計算して現状を把握する

賃貸中の家賃から、現時点のローン返済額、管理費、修繕積立金といったコストを差し引けば、毎月の手取りの収入が計算できます。それ以外にも、コストとして固定資産税などの税金、修理などが必要になった時の実費がかかることも忘れてはいけません。

手取りの収入の年間金額を投資金額で割れば、投資利回りが計算できます。都心のマンション投資の利回りの平均は現状5~6%前後になっています。

ご質問者の場合、割高な新築を購入していますので、利回りが低くくなっています。しかし、これは既に購入してしまっているので、今更変えることはできません。

場合によっては損失覚悟で売却も

考えなければいけないのは、これからこの物件をどうするかです。まず、物件の空室リスクを考えましょう。

賃貸物件として、今後も安定して賃貸人が見つかるエリアの物件かどうかが問題になります。別の専門の業者に物件を売却した場合の価格、周辺の平均家賃など、セカンドオピニオンを聞いてみるのが良いと思います。物件自体に魅力が低いという判断になれば、損失を覚悟で売却という選択肢もあり得ます。

また金利上昇リスクにも注意が必要です。変動金利で将来、金利上昇となれば、返済負担が高まっていきます。現時点でも家賃に対するローンの負担が大きくなっていると思いますから、早期繰上返済によってローン返済の負担はなるべく早く下げていくようにしましょう。

不動産投資以外にも資産形成の検討を

賃貸マンション以外の投資については、投資信託を活用してグローバル分散投資を行うのが良いと思います。夫婦2人の収入を合計すれば、かなりの金額になりますから、毎月の積立もあわせて進めていきましょう。

将来、運用金額が数千万円規模に膨らんでたきら、専門家のコンサルティングサービスを活用して、より効率的な資産運用の手法を実践した方が良いと思います。無料のサービスではなく、フィーを支払って信頼できる相談相手を見つけるようにしてください。