はじめに

老後に使うお金のうち、どれくらいを運用にまわす?

老後に使うお金として430万円を割り当てることになりましたが、これをすべて運用にまわせばよいのでしょうか。答えは、NOです! この430万円を安全資産と運用資産の2つに分けて、どのくらいを運用にまわすかを決める必要があります。

ご相談者様がこれまで一度も運用されたことがないということでしたら、まずは老後に使うお金の1割、つまり43万円程度を運用にまわしてみてはいかがでしょうか。

もちろん、もう少し積極的に運用してみたいということでしたら、2割または3割くらいでもよいかと思います。

財形貯蓄と同じように積立投資を

そして、具体的な投資方法ですが、おすすめは投資信託(インデックスファンド)の積立投資です。

これまで行われていた財形貯蓄と同じように、毎月一定金額を積み立てる形で投資していくものです。まずは3年間程度の期間をかけて投資を実行していくのがよいでしょう。

具体的には、たとえば43万円を投資にまわす場合、<43万円/36ヵ月=11,944円>となりますので、丸めて、1ヵ月あたり12,000円で積立投資をされてみるのがよいかと思います。

投資先はどれを選ぶ?

そして、具体的な投資先ですが、世界の株式に幅広く分散して投資できるインデックスファンド(投資信託)がおすすめです。

投資信託としては1本でも、投資先の株式は数百から数千に分散して投資することが可能です。そして、日本だけでなく、米国や英国といった先進国、中国、インドといった新興国など幅広く分散して投資できるものがよいでしょう。

今年から導入された税制優遇制度に「つみたてNISA」というものがありますが、これは年間40万円まで積立投資を行う場合、20年間にわたって運用益が非課税になるというものです。

つみたてNISAの対象商品の中から、世界の株式を対象としたインデックスファンドを選ばれてみてはいかがでしょうか。

ポイントをまとめると…

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

1. 現在お持ちのご資産を「ふだん使うお金」「とっておくお金」「もうすぐ使うお金」「老後に使うお金」の4つに分けましょう。
2. その上で、老後に使うお金を安全資産と運用資産に分けましょう。
3. 運用資産の金額を決めたら、その金額を3年間で積立投資していきましょう。
4. 投資対象として、まずは世界の株式に幅広く投資できるインデックスファンドがおすすめです。
5. 積立投資をするなら、税制優遇のあるつみたてNISA制度を活用しましょう。

資産形成の一助となれば幸いです。

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