メーカー側の点検も上手に使おう

他にも、「消費生活用製品安全法」、いわゆる「消安法」と呼ばれるものがあります。この消安法に該当する製品には「長期使用製品安全点検制度」というものが定められており、消費者が製品の所有者登録をすることで、点検期間の開始前(6カ月内)を目安に製造・輸入業者(特定製造事業者等)から郵送や電子メール等により通知してくれます。このような便利な仕組みは大いに有効活用しましょう。

この長期使用製品安全点検制度に該当する製品を「特定保守製品」と呼んでおり、その代表格は浴室についている「浴室暖房乾燥機」や「ガス瞬間湯沸器」などです。これらも「温水洗浄便座」と同じようにヒーターを使用しており、注意が必要な製品のひとつです。取扱説明書やメーカーサイトにある“消費者登録”の案内をよく確認し、購入日や設置日などを必ず登録しておくようにするのが良いでしょう。

電子レンジのオーブン庫内の塗装を要チェック!

上記でヒーターの怖さについて述べましたが、実は安全使用期間も定められておらず、長期使用製品安全点検制度に該当していない製品でも要チェックしておきたいものがあります。それが「電子レンジ」です。

電子レンジのオーブン庫内は、高周波によるスパーク(火花)を避けるために特殊な黒い絶縁塗装が施されています。この絶縁塗装が剥がれて地金の部分が見えてくると、オーブン庫内にアルミ箔を入れて加熱するのと同じようにスパーク(火花)が生じて重大な事故につながる可能性は否定できません。他にもオーブン庫内にこびりついた食材などに高周波が集中して発火したり、オーブン庫内を破損、ドアガラスを破損させたりと重大な事故に至った実例もあります。

まずは日頃からこまめにお手入れをし、塗装が剥がれているような場合には、メーカーサービスまで相談されることをお勧めします。

「家電の寿命」、気になったら、まずは今使用している家電の取り扱い説明書やメーカーサイトなどで安全使用期間を確認したり、特定保守製品に該当するものは所有者登録を行ないましょう。そうするとおのずとその製品の寿命が見えて来ます。

せっかく買った家電、長く使いたいのはやまやまですが、大事故に繋がっては元も子もありません。日頃から手入れや点検を怠らず、一定期間を過ぎたら買い替えを検討する、それが一番ベストな方法かもしれません。

取材協力

本多宏行

大手自動車ディーラーでメカニックを経験した後、1999年にテックマークへ入社。自動車の修理精査から始め、2000年頃から家電、PCの修理精査業務を開始。ガス製品(ガス給湯器、ガスコンロ等)や住宅設備(電気温水器、換気扇、浴室乾燥機、温水洗浄便座)に係る精査業務を行うなど、保証制度の進化と幅広い家電製品の専門知識が必要となる「総合家電エンジニア」資格を取得し、現在、延長保証を利用した修理の精査業務で活躍中。