はじめに

「節約はまず食費から」と、スーパーのチラシをチェックして特売品を買いに走る――。誰しも一度や二度は、そんな経験があるかもしれません。

確かにその時、その食材はいつもより少し安い値段で買えたかもしれません。でも、1ヵ月の家計で見てみると、結局貯蓄ができなかったり、逆に出費が増えていたり。

そこで今回は、スーパーの特売品に頼らなくてもムダを省き、節約できる買い物のコツを紹介します。


買い物に行く頻度を少なくする

スーパーでもコンビニでも、店内に入れば否応なしにさまざまな商品が目に飛び込んできます。買う物を決めてお店に入ったとしても、ついついつられてほかの物を買ってしまうのが消費者心理というもの。

特に注意したいのが仕事帰り。店内に入るまではそのつもりがなくても、商品を見ているうちに疲れを癒したくなり、缶ビールや1回食べ切りのスイーツなどを手に取ってしまうのはよくあることです。

たとえ1個200円のスイーツであっても、月に10回買っていれば2,000円。年間にすると2万4,000円の余分な出費となってしまいます。

シンプルな対策ですが、お店に行く機会が少なくなればそんな目的外の買い物をする機会も減りますね。例えば、スーパーでの買い物なら週1回だけというようにルールを決め、まとめ買いのクセをつけましょう。

これはデパートや本屋などでも同じ。ビジネスパーソンなら流行りや時事のチェックが必要な場合もありますが、ちょくちょくお店に通っているといつの間にか衝動買い、なんてことになるかもしれません。必要性に応じてお店に行く回数を決めておきましょう。

1回の買い物あたりの予算を決めておく

上手な家計管理のためには食費や光熱費、通信費など、費目ごとに月あたりの予算を決めておくことがコツ。買い物も同じです。1回あたりの予算を決めておくことがムダな出費を防ぐためには効果的です。

例えば、1ヵ月の食費が2万5,000円だとします。それを5週で割ると1回当たりの買い物予算は5,000円です。1回の買い物で5,000円きっちりに納める必要はありませんが、5,000円を超えないようにやりくりすることが節約への道であることは間違いありません。

安いからと買いすぎたり、まとめ買いをしたりしても、結局使わないまま賞味期限が過ぎてしまっては、節約どころかムダ遣いになってしまいます。まとめ買いの適切な量を知り、ストックの把握をしておくことも節約のためのポイントです。

予算を超えないように買い物することを心がけていれば、特売品ではなく別に買うべきものがあるかもしれません。特売を逃すと損した気分になってしまうかもしれませんが、しばらくするとまた同じ商品が特売になるのはよくあること。意識してチェックしていれば、特売のサイクルをつかむことだってできるかもしれません。

安いからとりあえず買っておこう――。そんな気持ちが知らず知らずムダを生んでいるのです。

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