はじめに

相続税はいくら掛かるのか?

相続税対策を考えるに際して、相続税はいくら掛かるのか、対策によりいくらの効果があるのかをシミュレーションして考えるのが有効です。

相続時にご質問者が1億円~1,5億円の金融資産があったとしましょう。持ち家や賃貸不動産の評価額は分かりませんが(配偶者や同居親族に適用できる居住用不動産の小規模宅地特例等を使用すれば、相続時の土地の相続税評価は80%減になります)、ここでは話を分かりやすくするため基礎控除程度の財産額としましょう。

1億円~1,5億円を奥様とご長男が相続すると、法定相続割合は配偶者が1/2、子が1/2となりますので、それぞれ5000万円~7500万円です。ここで、奥様には配偶者控除というものがあり、法定相続割合か1億6千万円までは相続税が掛かりません。ご質問者が亡くなって奥様がすべて相続しても相続税は掛かりませんが、奥様が亡くなってご長男に相続する時(二次相続)には相続税が大きくなります。5000万円~7500万円の税率30%から700万円を引いて計算します。800万円~1550万円が、ざっくりご長男の相続税の納税額になります。

持ち家は奥様が相続したとして、生活費等で費消はあるでしょうが、相続財産が一定として基礎控除後で5000万円~7500万円が残っているとすると、800万円~1550万円がまたご長男の納税額です。10年かけて1100万円をご長男に生前贈与しておけば330万円、20年で2200万円を生前贈与すれば660万円の節税が見込めます。(相続財産3000万円~5000万円の部分の税率は15%、相続財産5000万円~1億円の部分の税率は30%ですので、厳密には少し異なりますがここではイメージです)

知っておくべき相続対策の基本

その他、知っておくべき相続税対策の基本をいくつか説明しておきましょう。

生命保険 は法定相続人1人につき受取額500万円までは相続税が非課税ですので、ご質問者、奥様をそれぞれ契約者としてご長男を受取人として最低500万円の生命保険は加入しておくと良いでしょう。
賃貸不動産 は、実際の売買金額よりも相続税評価が低くなります。既に賃貸物件をお持ちで、家賃収入の増加も期待できますが、もちろんリスクもあります。相続税対策の前に、不動産の収益性をきちんと評価しましょう。
仏壇やお墓 は相続税の非課税財産ですので、相続前に購入しておくと良いでしょう。

これらを総合的に考え、自分ではどうしたいか、何が良いかをご検討されるにあたり、ご自分だけでは判断が難しいと思ったら、専門家や詳しい人に相談しながら進めていくと良いでしょう。ご質問者に長期的に寄り添って相談できる相手が良いでしょう。

相続税対策も大事ですが、金融資産もたくさんありますので、今後の資産運用や仕事をどうされていくか、お金をどう使うかといったライフスタイルも考え、ご質問者がより充実された人生を歩まれることを祈念しています。

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