はじめに

いくら支出をカットすればいい?理想的な割合

ご相談者さんの支出は、お気づきではないかもしれませんが、食費や教育費、日用品など、お子さんの教育費だけでなく全体的に支出が多めです。収入が多いので、支出も合わせて多くなってしまっているのだと思いますが、これを一般的な支出に近づけることができると、貯蓄などに回せるお金が増えてきますので、少しでも減らすように意識してみましょう。

よく、家計の理想的な割合とか、適正な割合といわれるものがありますが、ご相談者さんの場合、収入が多い分、それに合わせると支出が多くなってしまいます。例えば、高校生、大学生のお子さんがいる世帯では、食費は手取りの16.5%ほど、日用品は3%、教育費は6.5%などと言われます。しかし、ご相談者さんのご家庭の収入で計算すると、食費は約13万円、日用品は2万3000円、教育費は5万円強です。どれもお金をかけすぎであることがわかりますが、できれば食費や日用品は理想的な金額よりも、もう1割2割、落としたほうがよいように思います。

そして、教育費は現状より非常に少ない金額が理想的とされますが、ここもどうしても必要な支出か否かを検討し、多少は下げる努力をしてみてもよいと思います。今は余裕資金が少ないですが、ご相談者さんのように収入が多いご家庭は、努力次第でお金を作り上げていくことができます。そのために、支出の見直しは不可欠です。

どうしても支出を減らせないもの、いろいろな費用に充てる資金作りのために我慢できるものなど、ご家族でよく話し合って自分たちなりの「理想的な支出」を作り上げていきましょう。

家族状況の変化に合わせ、お金の使い道を考えていこう

これから、ご相談者さんのご家庭はどんどんお金の流れが変わっていくでしょう。お子さんが全員独立された時、ご主人が定年された時、年金生活に入る時など、多くの節目があります。その時に、家計の支出状況もそれに合わせて変えていくことが、将来的な資金を作るという意味でも必要でしょう。生活費の削減も必要でしょうし、生命保険も必要な保障が変わってきます。

その時々に合わせていけるよう、情報収集をすることも必要です。ただ、自分の考えがいいかどうか迷われる方も多いようですので、その時の状況として、どのように変化させていけばいいのか、家計はどの程度を目標にするべきか、保険はどういう保障にすることが好ましいのかなど、FPのような第三者に相談できるとよいと思います。できれば、保険の専門という人よりも、中立な立場で、利益目的としないアドバイスをもらえる専門家にご相談されると、よりご自分たちのお金の使い方などを客観的に、よい方向へ考えていけると思いますよ。老後に向け、良い準備ができますよう願っております。

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