読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回はマネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のもとへ、実際に家計相談に訪れた方のお悩みをご紹介します。相談者は50代の女性。母親と2人暮らしです。母親の生活費も負担しているためか、家計は毎月赤字。家計簿をつけていないため、何にいくら使っているのか把握できていないといいます。

※相談者の了承を得た上で掲載しています


母親と二人暮らし、50代娘の悩み

「今後、老々介護になる可能性があり、老後資金が心配。今のお金の使い方でよいのかわからない」と相談に来たのは、会社員のAさん(53)。ご結婚はされておらず、わずかな年金をもらっている母親(77)と二人暮らしです。

手取り収入は32万円ほどあるのですが、母親の分の生活費も負担しているので支出が多く、思うように老後資金が準備できていないと感じているとのことでした。住居費や食費、水道光熱費、通信費など、生活の基本となる部分は、Aさんが負担しています。母親自身が使う洋服や化粧品、趣味、娯楽、医療費は、母親が年金でやりくりしています。

Aさんは、家計の改善はもちろんですが、この支出の多さの原因は母親が生活費を使いすぎているためではないかと感じていて、自分と母親のお金の使い方を把握したいといいます。家計簿をつけていないAさんは、実際毎月いくら位かかっているのか把握できていないのです。

まずは支出についてお伺いし、各費目、どの程度支出しているのかを把握していきました。そうしてできた家計表をみると、どうやら毎月5万円前後、赤字になっているようです。ボーナスが年間120万円ほど支給されるそうなので、その半分が家計の赤字補てんに充てられている計算になります。

定年まであと7年、母親の分の老後資金も準備するとなると…

ところで、Aさんの資産状況はというと、預貯金が300万円、投資商品が1500万円ほどの約1800万円ほどです。これらすべてを自力で準備できていればよかったのですが、その多くは亡くなったお父様から相続を受けたものでした。母親も相応に相続をしていますが、やや散在しがちな性格で、生活費や趣味などに多くを使っており、今後老人施設に入るときの入居資金が残っているかどうかという状況だそうです。母親は、扱い方が分からないということで、投資商品の相続は受けず現金のみ受け取っているそうです。

Aさんは現在53歳。会社の規定では、定年は60歳。再雇用の道が準備されているといいますが、しっかり働いて貯められる期間は、60歳までの間。もう7年を切った状態ですし、今のうちに余剰金を多く作り、蓄えたほうが賢明でしょう。

Aさんが定年して、もらえる退職金の見込みは1000万円あるかどうか。今保有している資産が減らずに、退職金の見込み額分がもらえると仮定しても、Aさんの老後資金は約2800万円。決して少ないわけではありませんが、母親の分も負担するとなると、やや不安が生じる金額です。もう少し多めに備えることができれば安心です。