はじめに

お金が減っていく状況を把握し、危機感を共有する

支出の削減を図りつつ、家計管理の方法を相談していきました。Aさんはスマホアプリの操作などは難なくできそうでしたので、家計簿アプリで記録をつけていくことにしました。クレジットカード払いが多いということでしたので、口座連携の設定をして自動で記録されるようにしました。カードは複数枚登録できるため、まず「母親が生活費として使うカード」、次に「Aさんが生活費として使うカード」、そして「Aさんが洋服など小遣い的な支出に使うカード」として位置づけ、役割を明確にして利用していくことにしました。

支出は、食費、日用品代、衣服・美容代、交際費が多いように感じます。また、使途不明金が少々多いようです。これらを削減するため、食費と日用品は1週間で予算管理をする方法を取り入れてみました。はじめは2費目合わせ、1ヵ月9万円かかっていましたが、1週間予算を組んで支出をすることでお金が減るスピードを感じることができ、セーブしようという気持ちを持てるようになってきたそうです。家計簿アプリの集計を時折母親と見ながら、お金の使い方を振り返り、半年後には食費は6万円、日用品は1万円まで減らすことができました。

衣服・美容代は、Aさん自身の過剰な支出部分です。洋服を買いすぎてしまう、新作を見つけるとつい買ってしまうことなどがありましたが、ここは余剰金を作り出すために優先順位をつけながら、翌月に回せるものは回したり、数ヵ月分の予算を積み立てて購入したりと工夫と削減を試みました。交際費も、Aさん自身の健康も重ねて考え、飲み会を1~2回減らすようにしました。

不明金は、アプリで支出を共有することで減りはしたのですが、それでもまだ生じていて、もう少し減らしたいと策を講じているところです。

「家計の共有」が黒字に導く

このように、実践可能そうな部分から取り組みを始めましたが、支出状況を母親と共有することができ始めてから、家計のコントロールができるようになってきて、約半年後には2万円の黒字家計になりました。維持していければ、年間24万円を貯蓄に回せるでしょうし、何よりボーナスが減らないので、ボーナスからも60万円以上の貯蓄が可能であるということになります。1年間、約90万円の貯蓄をすることも、夢ではなくなってきました。

今回、Aさんは家計簿アプリを活用し、カードの利用目的を分けることで、別々だった家計管理を一本化し、かつ共有したということが成功のポイントです。Aさんは母親との共有でしたので、このような方法でしたが、もし、ご夫婦で取り組みたい場合、アプリで家計簿自体の共有もできます。

方法は自分に合ったものが一番良いのですが、やはり、家計を共有して、それぞれが状況を知り、その状況が自分たちの理想とかけ離れていることがわかると、少しでも理想に近づきたいという思いがわき、がんばる力になるようです。もし、共有でお困りの場合は、アプリの活用もご検討いただくと、思ったよりも簡単に良い方向へ向かうかもしれません。

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