はじめに

休業中は家計を見直すベストタイミング!

共働き夫婦にとって、子供の誕生は家計を見直す良いきっかけとなります。妊婦検診費用や出産費用、マタニティ用品やベビー用品の購入などの一時的な出費が必要となるほか、子供の誕生後は、住居費や光熱費、食費や日用品などの生活費が増えていくのが自然です。

職場復帰後は忙しくなることが予想されるため、妊娠中や休業中に家計の見直しに取り組むと良いでしょう。無理なく続けられるよう、毎月定期的に発生する支出から見直すのが基本です。

たとえば、出産を機に引っ越しを検討する人も多いでしょうが、子供が小さなうちは現状のままにして住居費を抑えるのも一つの手です。また、携帯電話で通話をあまりしない人なら、格安SIMや格安スマホに切り替えることで通信費を抑えることができます。

そのほか、子供が小さい時期は外出する頻度を減らすことで、外食費や交際費、レジャー費などの支出を抑えやすくなります。子供のいる新しい生活に合わせて、服や美容にかけるお金、習い事費用なども本当に必要なものだけに絞ると良いでしょう。

ただし、ママや子供の体調を優先し、食費や冷暖房費などの無理な節約は避けることも大切です。

医療費控除や配偶者(特別)控除を活用しよう

収入が減って支出が増える状況の中では、家計の見直しだけでは限界を感じる人もいることでしょう。そこで一歩踏み込んで、税金の負担を軽減する制度も活用してください。

・医療費控除

妊娠や出産をした年は「医療費控除」を利用できる可能性が高くなります。医療費控除とは、1月から12月の1年間に支払った医療費が一定以上になった場合、確定申告をすることで納めた税金の一部が戻ってくる制度です。

医療費控除を適用することで認可保育園の保育料が安くなることもあります。医療費に関連するレシートは捨てずに保管しておき、年が明けたら確定申告に向けて準備を進めましょう。

・配偶者(特別)控除

産休や育休を取得した年は給与収入が減るため、「配偶者(特別)控除」を適用できる可能性があります。配偶者が会社員であれば、毎年秋に配布される「扶養控除申告書」や「配偶者控除等申告書」に記載して提出することで適用されます。

書き方が分からない場合はそのままにせず、国税庁のサイトや税務署の電話相談を利用して確認しながら書くと安心です。

復帰直後の家計悪化は「今だけ!」

職場復帰をすると収入は増えますが、実は家計は苦しく感じやすい時期となります。なぜなら、子供を預けるための保育料が発生するほか、病児保育や病児シッター費用、外食や惣菜を利用する頻度が増加するなど、何かと支出が膨らむからです。

しかし、復帰直後にかかる支出は子供の成長とともに少なくなるのが一般的です。病気にかかる頻度が下がり、育児にかかる手間も減っていくため、支出を抑えやすくなります。

また、幼児教育無償化(2019年10月から実施予定)によって3歳~5歳の保育所の利用料が無料になることも家計の助けとなるでしょう。

夫婦ともに働き続けることは、長期的に見れば家計の安定につながります。子供が成長した後の生活や家計をイメージすることで、苦しい時期を乗り越えるようにしましょう。

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