はじめに

ゆうちょ銀行:日本全国の支店網が強み

【日常生活向け】
ゆうちょ銀行は、日常生活のお金の管理に適した特徴があります。ゆうちょ銀行は、2007年の郵政民営化によって誕生した銀行で、その規模は日本最大です。銀行がなくても郵便局はある、という地域は少なくありません。また、駅や役所、ショッピングセンターなどにもATMが設置され、利便性のよさはダントツです。

都会に住んでいるとあまり実感しないかもしれませんが、地方に出張や転勤、または家族が住んでいてお金のやりとりをよくする、ということであれば、ゆうちょ銀行のネットワークは頼もしいですね。

また、ゆうちょ銀行の窓口業務は、16時までと一般的な銀行よりも1時間長いのも助かります。

ゆうちょ銀行は、前身の郵便局時代に利用されていた商品名がまだ残っているので、銀行では普通預金、定期預金、ゆうちょでは普通貯金、定期貯金となっています。

また、口座番号が記号と番号で表されることも、郵便局時代から続いていたこと。ほかの銀行とは違う、特別な金融機関に思えるのは、このような時代背景があるからのようです。

信託銀行:銀行の三大業務に加えて、信託業務を行う

【富裕層向け】
銀行の三大業務は、預金、融資、為替です。預金は、普通預金や定期預金などでお金を預かること。その集めたお金を融資にまわし、金利を稼ぐことも銀行の大切な業務です。そして、振込・振替などの決済業務が為替です。

信託銀行では、これらの三大業務に加えて信託業務を行っています。信託業務とは、個人や法人から委託を受けて、お金などの資産を管理・運用すること。資産には、株や債券などの有価証券や土地などの不動産も含まれます。

さらに、併営業務といって、遺言の保管や遺言執行業務といった相続に関連した業務なども行っています。そのため、信託銀行というと富裕層向けというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。

信託銀行は、日常生活用のお金の管理というよりは、資産活用の相談ができる金融機関として活用するとメリットを活かせます。

JAバンク:農業協同組合は農家の暮らしをカバー

【日常生活向け】
JAバンクは日常生活向けですが、農家の生活を前提にサービスなどが用意されていることを踏まえて利用したい金融機関です。

JA=農業協同組合は、相互扶助の精神のもとに農家の営農と生活を守り高め、よりよい社会を築くことを目的に組織された協同組合です(JAインターネットサイトより)。

農家である正組合員とその家族が主な顧客層ですが、それ以外の人でも貯金やローンの利用ができるようになっています。

JAは金融だけではなく、農家が生産した農産物の販売をしたり、農家に肥料や農業機関を売ったり、燃料のガソリンを供給したり、さまざまな分野から農家の暮らしを支えています。

それらの代金の決済をJAバンクの口座からで行えるなど、農家にとって便利に利用できるシステムがとられていることが特徴です。

JAバンクは各地域にありますが、独立採算制で金利も各JAによって異なります。近くのJAバンクの金利などを他金融機関と比較して有利であれば、農家ではなくても利用する価値はあるでしょう。

個人が持つ口座は「生活口座」と「貯蓄専用口座」

金融機関は多種多様にありますが、個人が持つ口座としては2つあれば安心です。まとめ過ぎてもいけませんし、分け過ぎるのもよくありません。生活費用にひとつ、貯蓄用にひとつ、ライフスタイルに合わせて選び、おトクに使っていきましょう。

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