はじめに

仕事の付き合いは投資? こじつけはNG

この消費、浪費、投資には理想的な割合があります。消費(70%)浪費(5%)投資(25%)です。年収800万円を超えると、自然に消費の割合が減り、投資の割合が増える傾向にあります。現在の相談者さんの割合はどのようになっているでしょうか。

この理想的な割合は、貯蓄ができている人の割合の平均から出したものです。割合がどれかに偏っていれば、お金の使い方が間違っているか、支出の判断の仕方が間違っているか、どちらかが疑われます。

たとえば、欲しくて買ったバックがあったとします。よく考えると、欲しかっただけなので浪費に分類できますが、浪費が増えるのは恥ずかしいという理由で、「このバックがあれば理想的な自分に近づけそうだし、がんばる気持ちの源になる」などとこじつけて無理に投資に入れてしまうというようなことを無意識にしているかもしれないということです。

相談者さんも「仕事の付き合いなどに参加することが少なくなり、ストレスを感じる」とおっしゃっていましたが、それは支出の意味を無意識にすり替えてしまっているのかもしれません。

仕事関係の飲み会は、仕事を円滑にしたり、新しい人間関係や仕事に繋がり、仕事の繁栄につながるかもしれません。こうなれば、投資としての支出になります。飲み会のすべてが浪費であると考えなくてよいのです。

大切なのは「引き締めるポイント」を探すこと

このようなことを考えながら今までの支出を振り返って見ると、意外と投資は少なくないのかもしれません。無理に消費や浪費に分けてしまっていたのかもしれませんよ。

まずは直感というか、支払う時に感じたままに分けてみましょう。それが一番正確に消費・浪費・投資に分類できます。集計の時に必ずしも理想的な割合である必要はなく、出た結果をもとに、どうするとその理想的な割合に近づくことができるかを考えると良いのです。そして、このような支出の分類をしていると、自分にとって大切な支出、そうでもない支出が見えてきます。そうなれば、家計の中で引き締めるポイントもわかりやすくなります。

相談者さんの家計は、毎月きちんと黒字ですし、貯蓄に約17%回せていてよくできている家計だといえます。突出して支出が多い費目もないようです。この状態を、もし無理して作っているとしたら、長続きさせるのは難しいかもしれません。家計簿は数字を合わせるためにあるのではなく、楽しく豊かな生活を送るためにあるものだと思っています。まずは自分が必要だと思うことにお金をきちんと使い、生活に満足感を持ちながら不要な支出を見つけて見える化をしていく。そのためにあるのが、消費・浪費・投資です。

今一度、使い方の見直しをして、ストレスの少ない家計管理を目指してください。

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