生活

潤沢な資産、増やすことだけではなく「使いみち」も大切

FPの家計相談シリーズ

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回の相談者は、3つの悩みを抱えた27歳の既婚男性です。社宅を出た後の住宅をどうするのか、十分な貯蓄があれば民間保険に加入する必要はないか、貯蓄の半分を投資に回すのは危険か。これらの悩みにFPの横田健一氏がお答えします。

現在、私は今後のお金の使い方について、以下の3つの悩みがあります。
1. 社宅を出た後に、持ち家を購入すべきか?
2. 民間保険には一切加入しなくて問題ないか?
3. 現在保有している貯蓄の大半を投資に回すのは危険か?


1について、現在私は社宅に住んでいます。在住期間の制限は15年です。現在27歳なので、仮に期間いっぱい住んだとすると42歳で社宅を出ることになりますが、その後持ち家を購入すべきか、もしくは賃貸にするか悩んでいます。定年後は、私の両親が保有している物件(地方なので在職中は住めません)に住むことができそうなのですが、定年までの期間が20年以上あることを考慮すると、家賃を払い続けるより、手頃な中古物件を一括で買ってしまったほうが良いかと考えています。ちなみに、純粋な居住目的を想定しており、資産価値を求めてはいません。


2については、夫婦共働き(お互い転勤なし)であり、かつ、ある程度の有事に対処できる程度の貯蓄、最悪の場合、両親の経済力もあるので、民間保険には加入する必要がないと考えていますが、危険でしょうか。車は保有していません。


3について、現金で3000万円程度の貯蓄がありますが、生活防衛資金1000万円を残して、残りの2000万円は市場暴落時を狙って投資に回したいと考えています(インデックス型の全世界・米国株式ETF等を購入予定)。複利の効果を考えると、若い段階で2000万円を投資に回せるというのはかなり大きなアドバンテージになると考えますが、これも危険でしょうか。ちなみに、現在は月次でつみたてNISAを含め、月30万円を投資に回しています。投資方針としては、売却益は狙わず、配当金をひたすら再投資していく、いわゆる積立投資です。購入商品は前述したものと同様になります。


〈相談者プロフィール〉
・男性、27歳、既婚(妻:27歳・会社員)、子供なし
・職業:会社員
・居住形態:賃貸
・手取りの世帯月収:45万円
(夫:25万円、妻:20万円)
・手取り年間ボーナス:150万円
(夫:130万円、妻:20万円)
・毎月の支出目安:約41万円(投資額含む)
・貯金:3000万円
・投資:500万円


【支出の内訳】
・住居費:0円
(会社の社宅のため、夫の給与から天引き)
・食費:3万円(外食費除く)
・光熱費:1.5万円
・通信費:0.8万円
・日用品・雑費:0.5万円
・小遣い:5万円(夫3万円・妻2万円)
・投資:30万円
(インデックス型 全世界・米国株式ETF等を購入)


横田: ご相談いただきましてありがとうございます。株式会社ウェルスペントのファイナンシャル・プランナー、横田健一です。社宅を出た後のお住まい、民間保険に加入の必要性、そして妥当な投資金額の水準についてのご相談ですね。

まずは、今後のお金について見える化するところから始めていきましょう。

今後15年間の収支を見える化すると…

いただいた情報をもとに、社宅に期間いっぱい住み続けられた場合の15年後までの年間収支をグラフにしてみると次のようになります。

グラフ1

まず年間収支ですが、ご夫婦合わせて手取り収入が年間690万円、一方で支出が130万円となっていますので、年間560万円の黒字となっています(グラフの初年度は9ヵ月分として計算しているため少なくなっています)。

年間黒字額560万円のうち、360万円を投資にまわし、残り200万円を貯金されている状況ですね。この年間収支をもとに、資産額の推移をグラフにすると次のようになります。

グラフ2

ここで、貯金3000万円は金利0%で、投資の500万円については世界の株式を中心に運用されているとのことですので、運用利回り4%で計算しています。

あくまで現在の年間収支が継続する前提ですが、42歳時点で、貯金額は6156万円、投資額は8631万円、金融資産としては合計1億4788万円になると見込まれます。

これらの結果を前提に、具体的にご質問にお答えしていきたいと思います。

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