はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。

今回の相談者は、結婚を考えている人がいるという37歳の女性。ただ、相談者には140万円の負債があり、結婚の話が進む前に返済の見通しを立てて、少しでも早く完済したいといいます。マネーフォワードから生まれたお金の相談窓口『mirai talk』のFPがお答えします。

大学時の奨学金はほとんど返済が終わったのですが、自動車学校や語学専門学校の学費などで、まだ100万円近く残債が残っています。実は、一昨年、ちょっとしたガンを患った時に休職をして、生活が苦しくなったためカードローンを頼ってしまった時期もあります。間もなく40歳になるので、今お付き合いしてる人と結婚をしたいと思っていますが、この負債だらけの状態では結婚なんて無理だと思い、なんとか家計をやりくりしてきました。その結果、最近、黒字を保てるようになってきたので、返済の見通しをしっかりつけて話を進めていければと考えています。家計をしぼるポイント、負債を1つでも早くなくすための行動について、アドバイスをお願いします。


〈相談者プロフィール〉
・女性、37歳、未婚
・職業:会社員
・手取り世帯月収:24.5万円
・手取り世帯年間ボーナス:50万円


【資産状況】
・預貯金:20万円
・財形:162万円(60歳まで受け取れない)
・負債:28万円(金利 0.7%)、80万円(金利1.3%)、32万円(金利14%)


【支出の内訳(23.08万円)】
・住居費:5.5万円(賃貸マンション)
・保険:0.18円
・教育費:0.5万円(書籍代など)
・通信費:1.9万円(スマホ1台、自宅Wi-Fi)
・食費:3.2万円(自炊多め、お弁当持参)
・水道光熱費:0.7万円
・日用品:0.6万円
・趣味・娯楽:1万円(ホットヨガ)
・衣服・美容:1.5万円
・健康・医療:1万円(マッサージ)
・交通費:1万円
・交際費:2.5万円
・カードローンなどの返済:3万円
・使途不明金:0.5万円


FP: ご相談ありがとうございます。miraitalkファイナンシャルプランナーの宮城です。返済のこと、貯蓄のことが気になっているようですね。学ぶための借入返済の残高がかなりの金額ありますね。もう40歳になるということですから、借り方、返し方にも問題があったのかもしれません。早く借入金を返し、貯蓄ができる方法を考えてみましょう。

返済を急ぐなら、金利の高いものを優先的に

1社だけからの借入なら返済負担があまり大きくないように感じがちですが、複数社まとまると、返済負担は大きくなってしまいます。相談者さんの毎月3万円の返済も、一時的にはなんとかなるでしょうが、長期的となると大変なものです。

「負債を1つでも早くなくすための行動について」ということですが、1つでも早くなくそうと考えると、残額が少ないものから返したいと思いがちですが、高い金利の借入を早く返していくということが大切です。単純に計算してみても、返済の効率が悪い借入がどれかは一目瞭然です。金利0.7%で借りている28万円は1年で1,960円の利息、金利1.3%で借りている80万円は1年で10,400円、金利14%で借りている32万円は1年で44,800円です。金利14%の借入から早めに返済するようにしていく方が、効率が良い返し方となることがおわかりでしょう。

利息部分は「無駄」と言ってもいい支出です。返済順位を考える際は金利がいくらかかっているかということを意識してみてください。

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