はじめに
FXやCFD取引なら大丈夫なのか
それでは、連休中でも市場が開いているFXやCFD(差金決済取引)であれば、取引をしても大丈夫なのでしょうか。この点については、相場環境が異なり、普段のルールが機能しなくなるということに注意しましょう。
現に今年の1月3日にも、FXにおける日本円ペアが乱高下した事例があります。この時、日本市場は年末年始で、国内の機関投資家の多くも休業していました。大きな資金を動かす国内の機関投資家が不在だったことで円相場は流動性が低く、閑散としていました。
この時、わずかな時間で比較的大きな円買い注文が出されたことで、ドル円ペアでは数分で108円台から104円台まで円高が進行。その日のうちに107円台まで戻るという展開となりました。
その原因は明らかでなく、ヘッジファンドやアルゴリズム注文の暴走など、さまざまな憶測が流れています。しかし、日本だけ休日などという特殊な状況では、少なくともいつもとは違う値動きが起こりうることを想定しておかなければならないでしょう。
連休中も年末年始と同様、FX市場は開いているものの、国内の機関投資家の多くは休業しています。その結果、円相場が閑散となり、値動きの激しい展開となる可能性があります。
休日は有意義に過ごすのが吉
この連休でトレードをする時間ができたと浮き足立ってしまいがちですが、フタを開けてみると海外ヘッジファンド主導の大変難しい相場が待ち構えているということもあるかもしれません。ポジションを持ち越す場合でも、海外の日経先物やドル円の動向がつい気になってしまい、ただ消耗してしまうだけの10日間となってしまうかもしれません。
そうなると、連休明けに投資による疲れを持ち越すことになり、仕事やプライベートでも悪影響を及ぼしかねません。
不安定な休暇を過ごす代わりに、休日は相場のことを忘れて休みを謳歌したり、基礎的な投資の知識習得に時間を割いたりすることもオススメです。仕事、投資、プライベートそれぞれが充実したものになるよう、連休までに相場と関わらないで済む準備をしてみてはいかがでしょうか。
<文:Finatextグループ 1級ファイナンシャル・プランニング技能士 古田拓也>