住まい

奨学金と車のローンを完済したら、何年後に住宅購入できる?

FPの家計相談シリーズ

働きに出ると支出が増える可能性も 優先順位をつけて

収入が増えるだけで、繰り上げ返済と貯蓄が一気に進むと考えるのは、少し甘いかもしれません。収入が増えると今までかかっていなかった支出が発生してきます。例えば職場での飲食代、お付き合い、洋服にかかる支出が増えるかもしれません。交通費も場合によっては増える可能性がありますね。さらに、家を空ける時間が増えるので、外食が多くなったり、惣菜に頼らなくてはいけない日が増えたりし、食費にかかる部分で支出が増える傾向があります。

そうなると同時に、支出を削減できるよう行動していかなくてはいけません。幼児教育の無償化など自然に固定費が減る要素もありますが、そこに期待するよりは、家計全体を見直して無駄な支出を削減していくほうが、長い人生の中で意味があると思います。

なんといっても見直しの王道は「固定費」です。生命保険料や通信費などは、まだ見直しの余地があるように感じます。これらは一度削減できるとその効果が持続しますので、ぜひ早めに見直してみましょう。さらに、教育費などは今後下がる見込みがありますし、少しずつ削減に取り組んでみましょう。

また、変動費は気分ややる気の度合いにより支出額が動いてしまう部分です。ですが、やり方次第では安定した支出にすることができます。無理な節約をしなくとも、自分にとって大切だと思える支出に優先順位をつけ、優先順位の高くない支出の仕方を考えてみてください。なんとなく契約している動画配信サービスとか、行くのが当たり前になってしまっている整体など、毎週ではなく隔週にするなど、いろいろお金のかけ方を工夫できるはずです。

支出にメリハリがつくと、大切な部分にはきちんとお金をかけながら節約していくことができるので、ストレスが少なく、長続きできます。

生活防衛資金を確保したうえで住宅購入を

住宅を購入するためには、頭金なしでローンが組める場合もありますが、仲介料や登記費用、引っ越し代などの諸経費はローンとは別途でかかることが多いと思います。なかにはそれを含めたローンもあるかもしれませんが、今後お子さんを育てていく中では、少しでも抱える借金は少ないほうがよいのではないかと思います。

かといって、できた蓄えのすべてをかけて住宅を購入することもおすすめできません。先にも言いましたが、ご家族に不測の事態が起きた時に、生活を守る貯蓄は必要です。この生活を支える、維持するための蓄えとして、毎月の生活費の7.5ヵ月分は持っていたほうが良いと考えています。

これから先、支出を減らせる見込みがありますから、ローン返済の5万円、貯蓄の2万円、保育園の2.5万円と毎月の余剰金0.7万円の合計10.2万円を収入から除いた、約28万円が1ヵ月の生活費だとすると、7.5ヵ月分の生活費は210万円。つまり約200万円ほどは住宅の頭金や諸経費額以外に必要なお金として確保できていたほうが良いと考えます。

頭金の目安としては、借入額の1~2割は準備したいところです。利用するローンにもよりますが、フラット35を見ると、1割以上頭金を入れると、住宅ローンの金利が安くなります。そんなメリットも覚えておきながら、これからさらに貯蓄をがんばっていただけたらと思います。具体的に何年後に買えますよということまではお伝えできませんが、これから借入金の返済が終わると、貯蓄のスピードが加速できます。

お子さんがもう増えない見込みで、生活スタイルが定まっているのであれば、年齢を気にせず購入してよいと思います。今後のライフイベントも考えつつ、他に影響しないかどうかを確認のうえ、貯蓄をしっかり持ってから住宅購入をご検討されると良いと思います。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

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