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株の定説「ビールが売れると株価が上がる」を検証してみた

お中元やお歳暮の影響を排除すると…

6月の家計支出と株価の関係

実際にグラフで確認してみましょう。家計調査のデータから、2002年以降で毎年6月のビールと発泡酒への家計の支出を取り出します。そして、それぞれ前年の6月との比較をします。どれだけ前年比で伸びたかの伸び率を計算するのです。さらに、発泡酒に比べてビールがどれだけ上回って伸びたかを求めました。

一方、関係を見るための株価は、同じ6月から翌7月までの2ヵ月間の騰落がどのくらいかを観察しました。

ビールと株価

たとえば、グラフの起点を見てみましょう。2002年の6月は、前の年に比べてビールへの支出に対して発泡酒の支出が大きく上回りました。実際には32%分、発泡酒の支出が上回ったのですが、その6月から7月までの2ヵ月間の日経平均株価は1,000円を超える大幅な下落となりました。

2002年といえば、前年9月に米国で同時多発テロが起こり、その後、世界的な景気の冷え込みが見られました。発泡酒の支出が上回ったのも、こうした要因も背後にあるでしょう。

そして図を見ると、6月の発泡酒を上回るビールの伸び率と、日経平均株価の6月から7月までの2ヵ月間の騰落幅は連動しています。

今年のビール消費はどうなる?

さて、今年の6月はどうなるでしょうか。皆さんの周りで、やはり「発泡酒よりもビール」という人が増えるのか、注目です。

実は、われわれは国内最大級のデータ提供会社・True Dataから POS(販売時点情報管理)データの提供を受けて分析しています。POSシステムとは、直観的には皆さんがスーパーやコンビニでモノを買った際に、商品がどの程度売れたかを数えるシステムで、その集計値がデータとなっています。そして、日々のデータが更新されて、われわれはそれを使って、いち早くビールや発泡酒がどれだけ売れているかをとらえることができます。

まだ、6月に入っていないため、今年6月のビールの売れ行きはわかりません。ただ、足元にかけての状況をとらえることはできます。

そこで、5月22日時点で集計してみました。その日までの過去20日で、前年比で0.6%程度、発泡酒と比べてビールの売り上げの伸びが上回りました。今後もこのペースが続けば、株価への期待も持てるでしょう。

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