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みなし残業込みの給与に注意!額面は同じでも基本給が低いと数年先に思わぬ差

時短勤務になると給与が大きく下がるワケ

この数年、「働き方改革」が注目されています。長時間労働が是正されて、残業が少なくなり、さらに多様で柔軟な働き方ができる社会になっていけば、今より選択肢が増えます。

しかし、「給料が多い」といっても、基本給が多いのか、残業代が多いからか、手当が多いのか、内容を知らないまま働いているが実情です。総支給額だけを見てよしとしていると、数年先には思わぬ違いが生じるかもしれません。特に時短勤務になった場合は、給与に大きな差がでてきます。

今回は、会社員なら知っておきたい基本給の内容を見ていきましょう。


「給料」と「給与」どう違う?

給与明細をもらっても、今月の振り込みはいくらになっているのか、支給額しか見ないことが多いと思います。「給料日」とよくいいますが、実は「給与」は給料よりも範囲が広く、所得税法上の給与では、俸給、給料、賃金、歳費、賞与なども含みます。

給与とは、基本給と各種手当の総額をいいます。給与明細の支給欄は、仕事に対する基本の部分の「基本給」と付加部分の「手当」に大きく分けられます。基本給は手当などを含まず、所定の労働時間に労働した対価として支払われる賃金のことをいいます。その基本給は、勤続年数、年齢などによって決めたり、職種、業務内容、業績などをもとに決められたりして、算定の基準は会社によって違います。

また、基本給や各種手当は、金額や内容も会社ごとに決めることができます。皆勤手当、住宅手当、家族手当などの各種手当の場合は、会社の業績によって減額や廃止されることもあります。しかし、基本給は最低限の支給を約束されたものなので、従業員の同意がなく一方的には減額することはできません。

他より好条件!?みなし残業込みの給与に注意

普段残業することは当たり前だと思いがちですが、時間外・休日労働(残業)は原則として労使協定を結び、そこで定めた範囲内で残業を行わせる場合に認められるものです。法定の労働時間(1日8時間、1週40時間が原則)を超えた時間外労働の割増率は25%です。ただし、月60時間を超える時間外労働の割増率は50%以上です。協定の届け出に加えて割増賃金の支払いが必要になります。

●残業代の計算式
残業代=残業時間×1時間あたりの賃金額×割増率
※残業代の計算上、賃金に含まれないもの(家族手当、通勤手当、別居手当、住宅手当、子女教育手当、賞与、時間外手当、結婚祝金、慶弔金など)

原則として、1日で労働時間が8時間を超えた分は、残業時間として残業代が支払われることになっています。

しかし、中には残業をしているのに、残業手当がついていないというケースがあります。会社や職種によっては、「みなし残業」の制度をとっています。みなし残業は、「固定残業制」とも呼ばれます。あらかじめ一定の残業時間までの残業時間を含めた賃金で、労働契約を結ぶという制度です。一見給与が高く好条件に見えますが、基本給がいくらなのかを把握しておく必要があります。

・基本給にみなし残業5万円を含む
・基本給25万円(20時間分の残業代を含む)

上記のような場合、求人票などにもみなし残業の給与制度をとっている会社である記載が必要です。就業規則の給与規定や雇用契約書への記載も必要です。その他にも細かなルールが定められています。

この場合、固定払い以上の残業には割増賃金が必要になるので、従業員も何時間分がみなし残業代にあたるのか、固定残業代の金額はいくらなのかを知っておく必要があります。

特にベンチャー企業など小さな会社は、みなし残業を採用している会社が多いかもしれません。その理由は、事業が不安定であることが多いので、新株発行による資金調達や銀行からの借り入れで給料を払っており、会社の業務はIT化が進んでいるので、会社の経費の中で人件費が最も大きい支出の項目になります。

従業員の給与は一度高い水準にあげてしまうと下げにくいものです。場合によってはモチベーションが下がって、退職リスクを増加させることにもなります。ですから、会社側はベースをあげる判断には、慎重にならざるを得ないのです。

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