はじめに
日本に大豆が伝わったのは弥生時代だと言われています。それから大豆は醤油や味噌、納豆に豆腐……と、姿を変え、日本の暮らしに欠かせない存在となりました。
中でも大豆そのものを炒って粉にしたきな粉は、豆の風味をそのまま楽しめる身近な食材。お料理にお菓子にと、日々の生活の中にも溶け込んでいます。
幼い頃、祖母がお団子を作るその傍らで、私は皿に盛られたきな粉をさじで少しずつすくっては口に運んでいました。祖母がよく言っていたさじ(スプーン)という言葉も、とろけるようなきな粉の味も、とても優しい印象として残っています。
今回はそんな思い出の味。まるで“さじできな粉をすくって食べている”ようなおやつのレシピを考えました。忙しい毎日です。ほろほろっとしたどこか懐かしいきな粉の味わいに、そっと心も優しくほぐしてあげてください。
「きな粉のほろほろクッキー」材料(約30個分)
材料 | 分量 |
---|---|
薄力粉 | 50g |
きな粉 | 50g |
アーモンドパウダー | 30g |
無塩バター | 70g |
きび砂糖 | 30g |
トッピング用
材料 | 分量 |
---|---|
きな粉、きび砂糖 | 各適量 |
作り方
1. バターをボウルに入れ、室温に戻します。泡立て器で滑らかになるまで混ぜ、砂糖を加えてさらによく混ぜます。
2. 薄力粉、きな粉、アーモンドパウダーを合わせて1にふるい入れ、ゴムベラで切るように混ぜます。馴染んできたら手で1つにまとめます。
3. 1.5~2㎝各の棒状に成形し、冷蔵庫で15分冷やします。
<成形の仕方>
ラップを敷き、手である程度細く生地を乗せます。(1/2量ずつするとやり易いです)
敷いていたラップで包み、指で撫でるように形を整えます。
ラップの両端を持ち、下に4つの面を軽く打ち付けながら平らに整えます。
4. 冷やした生地を1.5~2㎝長さに切り、オーブンシートを敷いた天板に切り口を上にして並べます。
5. 160度のオーブンで20分焼いたら取り出し、天板に乗せたまま生地を冷まします。冷めたら、トッピング用のきな粉ときび砂糖を混ぜ合わせ、たっぷり表面にまぶして完成です。
ポイント
・トッピングのきな粉と砂糖の割合はお好みですが、砂糖が多めだとお店のクッキーのような味になります。
・作りたてより、冷蔵庫で一度冷やすと味が馴染んでさらにおいしくなります。
【調理時間】40分
レシピ/ 大西 麻子
自然豊かな福井育ち。料理旅館で育った祖母の影響で幼児の頃から料理を始め、中学生になってからは家族の夕食を毎日作る大の料理好き。料理と暮らしを紹介したブログはランキング上位になり、わずか2年で出版に至る。4歳の息子と夫の3人暮らし。家族との暮らしを第一に、書籍や企業へのレシピ開発、写真提供をしている。現在、大好きな花や旅をテーマにした料理教室、ワークショップを計画中。
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