はじめに

変わりツユで食べ方も進化

ライフスタイルメディア「macaroni(マカロニ)」では、変わり種のそうめんの食べ方をインスタで配信中。これまでのそうめんといえば醤油ベースのツユに浸して食べるのが定番でしたが、マカロニでは簡単に作れてさまざまな味が楽しめるツユを複数紹介しています。

中でもイチオシなのは、麻辣シビレそうめん。花椒(ホアジャオ)を入れたシビレるような辛さが夏場に打ってつけですが、ただ辛いだけでなく、コチュジャンを入れることで辛さの後にうま味も感じられるのが特徴です。

変わりツユ
左から、冷やしスープカレーそうめん、麻辣シビレそうめん、豚しゃぶレモンそうめん

ほかにも、冷やしスープカレーそうめんはフライドオニオンを入れることでコクを出した点がポイント。トースターなどで軽く火を通した夏野菜をトッピングすれば、カレーうどんとはまた違う、冷たくてスパイシーなのど越しを楽しむことができます。

複数のツユをローテーションしながら食べることで、醤油ベースのツユだけだと食べ飽きやすかったそうめんも何杯でも食べられてしまいます。デザートには、そうめんの代わりにタピオカを流し、すくい上げた後にミルクティーに入れる「流しタピオカ」も人気が出てきているようです。

そうめんだけだと物足りない場合には、縁日風の料理を添えると、夏祭りの雰囲気を楽しむことができます。その際のポイントは、さっぱりとしたそうめんの味を損なわないよう、あっさりめの味付けを施すこと。香辛料や酢などでアクセントをつければ、味わいも単調にならないといいます。

企業の懇親会で取り入れるケースも

そうめんをめぐる最近の動きでは、パスタのような感覚でそうめんを楽しめる専門店や、お酒の席の〆にそうめんを提供する飲食店が増加しています。また、レシピサイトでは、「そうめんいなり」や「そうめん弁当」なども登場しています。

世界流しそうめん協会の上田悠貴会長によれば、「流しそうめんは幅広い世代で一緒に楽しめることや、流れるそうめんを通して自然と会話が生まれ、笑顔になれることもあり、人気が高まっています。コミュニケーションを育むために、企業が懇親会などで楽しむケースも増加している」といいます。

こうした流れもあってか、農林水産省の統計では2012年の5万3,749トンから2016年には4万6,070トンまで下落したそうめんの生産量が、2017年以降はじわりと復調。2018年には4万8,322トンまで持ち直しています。

そうめん生産量

新たな流れを取り入れて盛り上がりを見せつつある、そうめん。このままツルツルと、日本の夏の食卓の定番として復権を果たすことができるでしょうか。

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