はじめに

ランチ代や娯楽費は、お小遣いの中でやりくりを

外食は少ないようですが、食費がお二人で9万円は多めですね。相談者さんの仕事時のランチ代が2万円含まれているようですから、この支出の仕方を見直すことも必要でしょう。

ランチ代がダメというわけでばありません。家庭の食費から出すのではなく、今お小遣いのない相談者さんにお小遣いを設定し、その中から出すと、コントロールしやすくなると思います。加えて、ご夫婦の食費として、1週間ごとに予算を設けると、使いすぎを防ぐことができるようになるでしょう。

1ヵ月分の食費を5週間で割り、1週間ずつ使っていきます。次第とその予算より少ない範囲で暮らすことができるようになりますし、そもそも5週目の食費が余りやすい仕組みなので、少しずつお金を残せると思いますよ。食費の無駄も見つけやすく、効果がある方法です。

また、娯楽費は夫のゲーム課金がほとんどとのこと。これも、夫のお小遣いの範囲でやりくりしてもらう方がよいでしょう。自分でやりくりして付き合い方を加減してもらう方が、家計はスムーズです。

お小遣い制度を作らない家計は、上限を気にせずにお金を使ってしまいがちです。それが赤字家計につながってしまうことも多いため、「お小遣いは何に使うのか」をある程度明らかにした上で金額を決め、その範囲は自己管理と決めてやりくりするとよいでしょう。

「貯蓄が少ないのに生命保険に未加入」はキケン!

「家計が赤字なのに、生命保険などとんでもない!」と考えてしまう心情はわかりますが、今の状態でどちらかが病気になって入院等となってしまうと余計に大変です。社会保険に加入していると傷病手当金などが出ますが、相談者さんは加入できているでしょうか?

ご主人は自営業で国民健康保険に加入しているのでしょうから、この傷病手当金という制度はありません。働けなくなってしまうと、収入がなくなってしまうということです。

このままでは危険なので、貯蓄がしっかりとできるまでは医療費に加え、生活をある程度カバーできることを目的に、最低限、医療保険に入っておくことをお勧めします。掛け捨てタイプなら入院日額5000円のもので、1ヵ月の保険料は一人3000円ほど。ガンや心筋梗塞、脳血管疾患に備えた「三大疾病」の特約も付けておくと、より安心です。

支出の削減は必要なことですが、必要な支出はきちんと出すことを意識して取り組んでみてください。要不要が明らかになってくると、メリハリのついた家計ができると思います。そうなると、やりたいことをやりながら、お金もしっかりと貯められるようになると思いますよ。  

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