はじめに

なぜ、月7万円の黒字化に成功したのか?

支出はやはり、趣味・娯楽、交際費、日用品などで高額になりがちです。詳細な支出の中身を振り返っていくと、夫の趣味であるパソコンの周辺機器代やPCゲームにかかるお金が大きく、また妻の趣味ともいえるドラッグストア通いで日用品代が高くなっていることが見えてきました。また、子どもがいるので妻はあまり行かないものの、夫が職場とは関係なく友人と楽しむためだけに行く飲み会代が多く、この交際費のかけ方も見直した方がよいように思えます。

こういった状況をご夫婦で把握することで、過剰にかかりすぎな費目を振り返り、自覚することができました。

まず妻は、ドラッグストアに行く楽しみはやめないまでも、“お財布を開けてよい曜日”を決めることにしました。財布を開けるのは、子どもと買い物に行かない日曜日と水曜日。これ以外は商品を眺めるだけで、たとえ特売商品があっても購入はしないことをルールにしました。すると、次第に生活に必要な買い物だけに絞られてくるようになり、家の中の在庫がすっきりしてきましたし、モノであふれかえるということもなくなってきました。

夫のPCについては、新しい商品ができると欲しくなりますが、「毎月1つまで」と機器購入のルールを設け、購入順を考えながら手に入れていくことにしました。今まで、簡単に物を買いすぎていたのです。ほしい気持ちはずっとあるようですが、優先順位を決めて購入することで、次にほしいものを購入しようかなと思う頃に、さらに新しい商品が発売されている場合もあり、購入の仕方が効率よくなったように感じたそうです。

飲み会も、すぐに頻度を減らすことは難しかったのですが、直帰すると子どもとの時間が増えることが嬉しくて、徐々に回数を減らしていくことができました。

そうこうしているうちに、息子が3歳になったので、保育料が下がりました。3歳になると、乳児のように手がかからなくなるので、保育料が下がる保育園が多いそうです。このようにして自己投資の支出を下げることで、支出を7万円ほど減らすことができ、さらに、その他も合わせると毎月7万円ほどの余剰金ができるようになりました。

家計収支表2

柔軟性を持たせれば、貯蓄と投資を並走させてもOK

ここからようやく、貯蓄と投資を考えます。貯蓄は現状180万円。生活費に充てるためのお金1.5ヵ月分と、貯めるためのお金6ヵ月分が最低限必要な貯蓄だと考えますが、Mさんのご家庭では月約36万円の生活費が必要だと考えると、この必要な貯蓄額は約270万円になります。あと90万円足りません。

また、お子さんが大きくなるにつれ、教育費も気になるでしょうから、もう少し多く貯蓄は持っていたいものです。ですが、長期投資をするには、今すぐにでも始めたいとも思います。そのため、毎月3万円は貯蓄に充て、残る4万円のうち、2万円で妻の確定拠出年金、2万円で夫のつみたてNISAをすることにしました。貯蓄と投資を並走させて取り組もうということです。

支出状況が今後も安定していれば、このまま貯蓄と投資の並走を続けられるでしょうし、もし収入が減ったり、支出が増えてしまう要因ができてしまっても、つみたてNISAはいつでも解約できますし、確定拠出年金も拠出する金額を変えることができます。もちろん長期投資が大前提ですが、万が一の時にも対応できる柔軟性を持たせることも考えて計画します。

このように取り組んだことで、Mさんは投資も始められ、満足そうです。「好きなことにお金をかけ続けていたら、お金が足りなくて当たり前。そんな単純なこともわからずにいて恥ずかしいが、これを機にしっかりとお金を貯めていくようにしたい」と話しています。

若い頃、独身の頃のお金の使い方がなかなか抜けない、というご家庭は今はけっこう多いように感じます。ですが、貯まるはずなのに貯まらないなど疑問を感じるようになったら、意外とこういった各人が気にしていなかった当たり前のお金の使い方が原因かもしれませんので、一度見直すことをおすすめします。

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