はじめに

どういった判断が苦手になるか?

加齢にともなって、どういった行動の変化が考えられるのでしょうか。資産管理に関して、慶応義塾大学の駒村教授の報告によると、

1. 少なくなった認知機能をより節約して判断をするため、表現の仕方によって決定が左右されやすくなり、これまでの「経験」に依存した判断をする

2. 多くの選択肢への対応が難しくなり、わかりやすい情報とシンプルな選択肢を好むようになるため、若年者より選択肢が少ない方を好む

3. 意思決定を延期する傾向が強く、また選択しなかったことへの後悔を感じない。いったん保有したものを手放したくない気持ちが強くなる

4. 肯定的な感情的出来事や情報を記憶し、ネガティブな情報を忘れる、あるいは注目しない傾向がある

5. 将来を展望するという視点ではなく、過去を振り返るため、意思決定のタイミングが遅れがちになる

などを仮説としてあげています。

資産管理能力は50代あたりがピーク

資産運用能力は、50代あたりでピークになると言われています。

認知機能や判断能力に支障があり、他者に生活や財産を委ねざるを得ない場合には、成年後見制度を活用することが考えられます。

しかし、たとえばアルツハイマー型認知症では、自らの記憶力を家族の評価より高く見積っているといった報告がある等、認知症による能力低下に自分は気づけないことが指摘されているほか、若いころに比べて認知機能や判断能力が低下しているものの、成年後見人に頼らないといけないほどではない、といった中間段階の期間が相当あると考えられ、各自が加齢に伴う行動の変化について心づもりをしておく必要がありそうです。

「自ら行動できるが、困難が伴う時期」 への備え

現在、日本の金融資産1800兆円の7割を高齢者が保有していると言われています。

心身機能の低下も踏まえた上で、必要な資産運用を検討すること、将来の認知・判断能力の喪失に備え、財産の使用目的をあらかじめ決めておくことや、自らの保有資産を、周囲の者が見てもわかるようにしておくこと、喪失後、金融サポートにおいて、頼る者を決めておくこと等が推奨されます 。

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