はじめに
夏休み、海外旅行を計画中の人は、楽しく過ごすために準備を万全にしておきたいですね。
なんと29人に1人が、海外旅行中にトラブルに遭っています。2017年の海外旅行中の事故発生率は、3.42%だったそうです(ジェイアイ傷害火災保険調べ)。どんなトラブルに遭ったかというと、治療・救援費用が49.1%、携行品損害が29.9%です。
備えは万全ですか? 旅行保険も用意しましたか?クレジットカードには、旅行保険が付帯しているので、それで充分と思っているととんでもないことが起こる可能性もあります。旅行先で、「熱が出て病院に行った」「携帯品が盗難にあった!」などと言うとき、旅行保険が全然使えなかった、せっかくの旅行だったはずなのに、「イヤことしか思い出せない」なんてことになってしまいます。
では、どうしてクレジットカードの旅行保険が使えなかったのでしょうか?
利用付帯と自動付帯がある
クレジットカードについている旅行保険には「自動付帯」と「利用付帯」があります。「自動付帯」ならクレジットカードを持っているだけで、旅行保険の適用になります。日本を出発した時点から保険の適用が始まり、90日間が対象になります。
しかし「利用付帯」の場合は、旅行中の交通費やツアー代金をクレジットカードで支払うことで、はじめて適用になります。つまり、クレジットカードを持っているだけでは適用にならないのです。
クレジットカードによって補償内容が違う
次にクレジットカードの補償内容をみてみましょう。クレジットカードによって補償内容も補償の上限も違います。年会費が無料のカードというのは、補償内容も十分ではないことが多いのです。ゴールドカード、プラチナカードなら補償内容も補償の上限もかなり充実しているものもあります。年会費無料のカードでは、疾病治療費用が0円から100万円、200万円というのが多いのではないでしょうか。
でも、疾病治療費用が200万円あれば、大丈夫なんじゃないのと思うかも知れませんが、そんなことはありません。
海外の医療費は想像以上にかかる場合がある
国内では疾病治療費用というのは、健康保険があるので100万円もあれば充分過ぎますが、海外の場合には1000万円以上かかることもあります。
あまりに高額な数字にビックリするかも知れませんが、その理由は、大きな病院が近くにない場合には、緊急搬送として、チャーター機とかヘリなどでの移動が必要になったり、その時に医師・看護師場合によっては通訳までも付き添いとして必要になるからです。
また日本にいる家族が駆けつける費用もあります。さらに、日本では救急車を呼んだとしても無料ですが、海外の場合は救急車は有料の場合があります。アメリカの救急車は、都市によって料金は異なりますが、300〜500ドルかかります。
3500万円も治療費用もかかることがある!
2017年に起こった高額な例を紹介しましょう。アメリカで、ツアー中のバスの中で発作を起こし、救急車で搬送、心不全と診断で15日間の入院。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。家族も駆けつけたということがありました。その時の旅行保険からの保険金の支払いは、3588万円です(ジェイアイ傷害火災保険のサイトより)。
このような高額な費用がかかったときには、クレジットカードの旅行保険だけでは対応できません。いろんな事故に対応できる旅行保険に入っておいた方が安心できますね。