はじめに

正しい判断ができるように

同時に、金融リテラシーはお金について「正しい判断」をするためにも役立ちます。

もし、宝くじで3億円が当たったら何に使おう……なんて、誰でも一度は考えたことがあるはずです。しかし、いきなりポンとお金が手元に入っても、金融リテラシーがないとお金のパワーに振り回されかねません。

家族・親族間のトラブル、エスカレートする浪費、人生の目的喪失……「自分は大丈夫」と思っている人ほど危ないようです。
金融リテラシーがあれば、たとえ宝くじに当たっても、身を滅ぼすようなマネをする可能性は少ないのではないかと思います。

『自分の価値』を高めるために、お金はあったほうがいいでしょう。
しかし、ただお金があるだけでは自分の価値は高まりません。金融リテラシーがあれば、自分の価値を何倍にも高めることができます。そしてお金は、金融リテラシーのある人のところにおのずと集まってくるものなのです。

身につけておくべき金融リテラシー「3つの柱」

金融リテラシーとして身につけておくべきことはさまざまありますが、ここではその中から「とくに大切」だと私が感じていることを3つ紹介します。

第一に、家計のお金の動きをきちんと理解することです。毎月の収入と支出がいくらなのか、きちんと把握できていない人は意外に多いものです。お金を貯めたいなら、収入より支出を知ることのほうが大事です。無駄な支出がないか、確認してみましょう。

第二に、社会保険や税金などの知識を身につけ、うまくつき合うことです。これらは「払わないわけにはいかないお金」ですが、確定申告や各種届出をすることで、一度払ったお金を取り戻せる場合があります。「なんとなく難しそうだから」といって何もしないでいると、損をしているかもしれないのです。

第三に、貯蓄や投資について知り、お金自身に働いてもらうことです。貯蓄は計画的におこなわないと、うまくいきません。「生活費の余りを貯蓄」ではなく、「給料が入ったら先に貯蓄(先取り貯蓄)」とするだけでも、ずいぶんと変わります。ただし、お金を銀行に預金しておくだけではほとんど増えない時代ですから、投資が必要だと私は考えています。

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