はじめに

押し目買いのチャンス?

このように第1四半期の上場企業の決算は、概していうと景気の影響を受けやすい外需業種の決算は低調、景気の影響を受けにくい内需業種の決算は堅調と、言わば「外低内高」でした。こうした状況を踏まえてどのようなスタンスで日本株投資に望むべきなのでしょうか?

今後景気回復が想定できる状況にあるならば、決算が冴えずに株価が下げている銘柄の反発を狙う戦略も当然選択肢の1つとなります。ですが、足元の状況を踏まえると楽観的な想定をすることはかなりリスクが高いように筆者には思えます。

ドナルド・トランプ米大統領は8月1日、中国からの輸入品に対して9月から10%の追加関税をかけることを発表しました。中国は猛反発し、750億ドル相当の米国からの輸入品に対し同じく9月から最大10%の追加関税を課すと発表しました。中国の報復措置を受けトランプ大統領は同日に追加関税率のさらなる引き上げを発表しました。

このように、米中貿易戦争は全く決着の見通しが立っていません。そもそも筆者は両国の対立は「貿易戦争」の形をとってはいますが、貿易分野にとどまるものではなく、今後の世界の経済的・軍事的な覇権を争う深刻な対立であると考えています。

今後取るべき投資戦略は

そこにトランプ大統領の次期大統領選をにらんだ支持率上昇への思惑も絡み、事態は複雑さを増しています。さらに日本は10月に消費税増税を控えています。一段の景気悪化にも備えておくべき局面だと考えておいた方が良さそうです。

こうした状況下では、ディフェンシブなポートフォリオを形成するのが望ましいのではないでしょうか。ディフェンシブなポートフォリオとは

1、現金比率を高める
2、業績の安定度が高い内需銘柄のウェイトを高める
3、配当利回りが高く配当の支払い余力も高い銘柄を保有する

といったことが考えられます。

今は「資産を増やす」よりも「減らさない」ことを主眼に、資産形成に向き合うことを意識しておくのが望ましいと考えています。

<文:マーケット・アナリスト 益嶋裕>

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