2022年の日経平均株価は3万7,000円、予想のポイントは?
寅年の相場格言は「寅千里を走る」
株式市場ではこのところ非常に激しい値動きが続いています。欧米の中央銀行が金融緩和の終焉を示唆するなど、これまで相場の根底にあったものが大きく変わる転換点を迎えていることが、この相場の波乱を生んでいるのだろうと思われます。このような状況下で迎える新年、2022年の日経平均株価はどうなるのでしょうか。予想してみました。
2021年 株価が上がった銘柄トップ20・下がった銘柄ワースト20
日経平均採用銘柄の上昇率・下落率
2021年もあっという間に終わろうとしています。今年も多くの方が新型コロナウイルスに振り回された1年だったのではないでしょうか。日本中がずっと我慢の生活を強いられるとともに、8月には1日の新規感染者数が25,000人を超え医療資源の逼迫が指摘されるなど非常に厳しい情勢となることもありました。ワクチン接種が進み、年後半には感染者数が落ち着いてきたのは本当に喜ばしいことです。世界では新たな変異株「オミクロン」の感染が広がるなどまだまだ油断は禁物ですが、なんとか収束に向かってほしいところですね。師走恒例、2021年のマーケットの値動きを振り返ってみましょう。
日経平均は年内にも3万円を回復すると断言する理由を解説
原油等エネルギー価格は一服、日本株は“割安”水準
今年も残すところ1ヶ月と少しになりました。日経平均は11月24日終値時点で2万9千円台ですが、筆者は年内にも3万円を回復するとみています。その理由を解説します。
中間決算1229銘柄を分析してわかった、好業績企業の特徴
ソニー、任天堂ほか、注目企業の成績は?
米国市場でNYダウ平均やナスダック総合指数などが史上最高値の更新を続けるなか、日経平均は3万円を前に足踏み状態です。自民党が衆議院選挙で単独過半数の議席を獲得すると政権基盤の安定を好感して大幅高となりましたが、3万円回復までは材料不足といった情勢です。岸田総理や内閣には景気刺激的な大規模な財政政策を期待する声が高まっており、マーケットは具体的な政策が出てくるのを待っているような雰囲気もありそうです。こうしたなか10月下旬から日本企業の中間決算発表が始まり、佳境を迎えつつあります。今回はアフターコロナを見据える中での日本企業の決算概況や、特に好調な業種や銘柄の特徴をご紹介します。
日本で所得を倍増させる唯一の方法とは
「金融所得課税」「早期の給付金配布」が筋違いの理由
投資に馴染みのある人であれば、「72の法則」というのを1度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。初めて聞いたという人は、この機会に覚えることをお勧めします。知っていると、とっても便利な法則です。「72の法則」とは、投資元本が2倍になるために必要な期間や利回りを求めるもので、具体的には以下の式になります。「72÷利回り(パーセント)=元本が2倍になる期間(年)」例えば3%の複利で運用すれば、72÷3=24年で当初の元本は2倍になると計算できます。同様に4%の複利で運用すれ18年、6%なら12年で倍になります。7.2%ならちょうど10年です。どうして「72の法則」の話をしたかというと、岸田首相が掲げた「令和版所得倍増計画」というものが、いかに現実離れしているかを分かってもらうためです。
「コロナ後は何にお金を使う?」アンケート結果から見えた注目業界、業績好調の注目銘柄を紹介
アフターコロナを見据えた動き始まる
岸田新総理が誕生しました。菅前総理が辞任を発表したことをきっかけに日経平均は上昇して一時3万円を上回っていましたが、岸田氏が金融所得課税を引き上げる方針だと伝わったこと、中国の恒大集団問題や米国の債務上限問題などが重なり、日経平均は大きく調整して一時は2万7,000円台まで下落しました。岸田氏が金融所得課税をすぐに引き上げるつもりはないと軌道修正すると日経平均は反発し2万8,000円台で推移しています(10月13日執筆時点)。株価はつまずいてのスタートとなってしまいましたが、新型コロナウイルスの感染者数は激減しています。一時は日に5,000人以上報告されていた東京都の新規感染者数は足元で100人を割り込む日も出ています。冬場にかけ再び感染者数が増える可能性もあり油断は禁物でしょうが、経口治療薬の開発も進んでいるとの報道もありリスクはかなり後退しているように思えます。こうなるといよいよ「アフターコロナ」が現実となる日が近づいてきたのかもしれません。コロナ終息後には、どんなことをしたいですか?今回は「アフターコロナ」に注目される銘柄を紹介します。
中国恒大集団危機は「第二のリーマンショックにはならない」と断言できる2つの理由
今、中国は失敗できない局面にいる
先週、株式市場では中国の不動産大手、中国恒大集団のデフォルト(債務不履行)懸念から株価が急落、世界同時株安の様相を呈する場面がありました。その後、中国恒大集団が23日に期日を迎える人民元建て債の利払いを実施すると発表したことで市場は安堵し、FOMCの結果が想定内だったこともあって株価は急反発しました。ダウ平均は急落する前の水準に戻り、日経平均も3万円の大台を回復しました。しかし危機的状況は変わっていません。23日期日の人民元建て債の利払いは行われましたがドル建て債は利払いが行われなかった模様です。ただし30日の猶予期間があるためすぐにデフォルトとはなりません。その後も続々と利払い期日が到来し、年内の社債の利払い額はおよそ円に換算すると700億円にのぼります。来年からは社債の元本の満期償還も迎えます。果たして恒大集団は負債返済のキャッシュを確保できるのでしょうか。取引先への未払い分などを含めた恒大の負債総額は1兆9,665億元(約33兆4,000億円)と中国の名目国内総生産(GDP)の約2%に相当する規模です。これだけの負債を抱えた企業が倒産すればその影響は計り知れません。一部では「第二
日経平均株価3万円回復!株価を上昇させた3つの要因と今後の見通しを解説
今後を占う2つの人事とは
あれよあれよという間に日経平均株価が3万円を回復しました。ついこの間一時2万7,000円を割り込んだ場面がありましたから、急速な上昇に驚かれている方も多いのではないでしょうか。なぜこのように急速に日本株は上昇したのでしょうか?筆者は3つの要因があると考えています。
相場のチャンスは“人間の過ち”にあり
先週の日経平均が“ミスプライス”だったワケ
プロ野球の日本ハムで同僚に暴力をふるったとして、全試合出場停止処分を受けていた中田翔選手が巨人に無償トレードされました。批判覚悟で獲得に動いた背景を巨人の大塚淳弘副代表は「過ちを犯さない完璧な人間はいない。(中略)野球を辞める覚悟もあるということで、原監督と話して、一人の選手を救わないといけないという話になった」と説明しました。過ちを犯さない完璧な人間はいません。人間は間違えます。相場もまた人が作るものですから間違えます。
決算速報!31業種の4~6月期決算を集計、好調なのはどの業種?個別企業もピックアップ
3月決算企業の第1四半期決算発表始まる
東京オリンピックが始まりました。卓球、体操、柔道など数々のスポーツでアスリートの活躍が伝えられています。しかし、深刻なのは新型コロナウイルスの感染再拡大です。 なんとしつこいのでしょうか。日本の1日の感染者数は再び過去最多を更新してしいます。日々多くの方へのワクチン接種が進んでおり、早く感染に歯止めがかかると良いのですが、首都圏や沖縄などで緊急事態宣言が出され飲食店等の営業時間の短縮が求められるなど、一部で経済活動の制限が続くなんとも難しい状況です。こうした中で3月決算の日本企業の第1四半期(4~6月期)の決算発表が始まりました。まだ前半戦といったところで発表したのは全体の3割程度ですが少しずつ傾向が見えてきています。
日本株の悪材料はほぼ出尽くしか、夏枯れの今こそ“仕込み時”と読む理由
注目すべきは好決算を素直に評価できる相場になっている点
日経平均は本稿執筆時点の20日まで5日続落と冴えない展開が続いています。20日の日経平均は、前日のNYダウ平均が新型コロナウイルスのデルタ型の世界的な感染拡大懸念で700ドル超の下げとなったことを受けて、前日比264円安の2万7,388円と終値ベースで1月6日以来、約半年ぶりの安値に沈みました。もう7月も下旬で今年の後半戦に入っていますが、この半年の上昇分をすべて吐き出し年初の水準に逆戻りした格好です。盛り上がりを欠いたまま開幕を迎える五輪同様、まったく高揚感がないどころか、この日本株相場の動きには虚しさを覚えるばかりです。
投資のプロが選ぶ「本当に役に立つ投資書籍4冊」
「億り人」への道は着実な学びから
日本の株式市場は上にも下にも大きく動かない相場付きとなっています。このような展開が続いているときに無理に動く必要はありません。次のチャンスに備えてご自身の投資知識を磨いておきましょう。しかし学ぼうと思っても、本屋さんの投資本コーナーにはたくさんの本が積んであり、迷う方も多いのではないでしょうか。中には「株で簡単に●●億円」とか「FXで月収●万円アップ」といった、あたかもその書籍を読めば簡単に投資で利益をあげられるような刺激的なタイトルの本も多くあります。ただ筆者からすると「投資で継続的に大きな利益をあげること」は全く簡単ではありません。仕事柄投資で1億円以上の資産を築いたいわゆる「億り人」の方に多くインタビューさせていただきましたが、皆さん共通して投資や銘柄の知識がびっくりするほど深く幅広く、常に新しい知識をインプットし続けています。(付け加えると優しく礼儀正しい方ばかりです。)皆さんには玉石混交のたくさんの投資書籍の中から、本当に役に立つ中身の濃い書籍を読んでいただきたいと思います。そこで今回は、証券会社でマーケットアナリストを務める筆者が過去に読んだ書籍の中から自信を持ってお勧めで
社外取締役「3分の1以上」だけでは効果がない?株価が示す市場評価の厳しい現実
東芝調査報告書が広げる波紋
昨年7月に開かれた東芝の定時株主総会の運営を巡る調査報告書が波紋を広げています。東芝が経済産業省と結託し、アクティビストに対して圧力をかけ、株主提案権や議決権の行使を事実上妨げようと画策したというのです。これが事実なら大変な事件です。コーポレートガバナンス・コードが掲げる基本原則の第1は「株主の権利の確保」です。「上場会社は、株主の権利の重要性を踏まえ、その権利行使を事実上妨げることのないよう配慮すべきである」(補充原則1-1③)と明確に謳っています。いわばコーポレートガバナンスの1丁目1番地の原則さえ、おろそかにしていることになります。近年、日本企業のコーポレートガバナンスに対する意識は向上しつつあると国内外の投資家からの評価が高まっていましたが、このニュースは日本のコーポレートガバナンス改革に対する信認を一気に砕いてしまうかもしれません。この報告書が発表されたタイミングもまた間が悪いというほかありません。東証がコーポレートガバナンス・コードの改訂と施行を発表したのは、東芝がこの報告書を発表した翌日だったのです。
日本株もついに“コロナ後”モード?これからの銘柄選定で気をつけたい4つのポイント
国内ワクチン接種ペースが加速
日経平均はしばらくの間、28,000円から29,000円の間で足踏み状態です。4月から5月にかけて発表された日本企業の決算は決して悪いものではありませんでしたし、日経平均の予想PERは14倍台と平時の割安水準まで低下しています。新型コロナウイルス問題も一進一退といったところでしょうか。東京や大阪は緊急事態宣言の効果もあってか感染者数は減少傾向に転じています。一方で沖縄県は過去最多クラスの感染者数となっています。明るいニュースはワクチン接種のペースが加速してきていることでしょう。首相官邸の発表によれば6月7日のワクチン接種数は前日比109万3,504回増と、菅総理が目標として掲げた1日100万回接種に到達しました。もちろんこれは1日の結果ではありますが、足元の1日の平均接種ペースは50万から60万回まで増加しています。1日50万回接種できれば、1ヶ月で1,500万回に達します。非常に勇気づけられるデータです。こうしたなか、日経平均は横ばいながらマーケットをよくよく観察すると、筆者には明らかな変化が起きているように見受けられます。それは上昇する銘柄の変化です。
足もとの物価上昇に慌てるなかれ、米金融緩和縮小は“秋以降”と読む理由
CPIの上昇は新型コロナによる一時的なもの
5月12日に発表された4月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比4.2%上昇と、市場予想の同3.6%上昇を大幅に上回りました。これを受けて市場には動揺が走りました。インフレが「懸念」から「現実」のものとなりつつあると警戒感が高まり、米国の長期金利は7bpsも上昇し1.7%前後になりました。長期金利の上昇を受け、株式市場ではハイテク株が急落しました。ダウ工業株30種指数、S&P500種株価指数、ナスダック総合指数の主要3指数は、そろって大幅続落となりました。
3月決算速報!2期連続増収増益が見込めるのは600社中82社、その中で注目企業は?
苦境のコロナ禍でも光る企業続々
3月決算の日本企業の決算発表が本格化しています。今年はGWの日程の影響か、13日と14日に発表が集中しておりすでに発表したのは全体の3割程度ですが、徐々に傾向が見えてきています。
日本株だけが冴えない…ワクチン遅れで取り残される日本、活路を見出す銘柄は?
突出して悪い日本の景況感
決算発表シーズンになりましたが日本株相場は上値が重い展開が続いています。海外株高を好感して朝方高くてもすぐに下げに転じてしまいます。弱い地合いの象徴は好決算を発表した銘柄が急落することです。これは3月決算に先立つ2月決算銘柄の安川電機の決算ですでに見られた現象でした。
小売業主要56社の最新決算を集計!見えてきたコロナ時代の勝ち組・負け組
2・8月決算企業12~2月期の決算集計
新型コロナウイルスとの戦いは続いています。緊急事態宣言の発出や日本全体のがんばりのおかげで3月末にかけて新規感染者数は大幅に減少し、緊急事態は全都府県で解除されました。しかし、宣言解除後に再び感染者が急増し、東京や大阪などの一部地域ではまん延防止措置が取られています。英国などワクチンの接種率が高い国々の感染者数の推移を見ると明らかにワクチンは高い効果を発揮しており、日本でも接種が進むにつれて感染は抑え込める可能性が高まっています。気を引き締めながらもうひと頑張りしていきましょう。感染者数は増加していますが、世界の主要な株価指数は堅調に推移しています。NYダウ平均やドイツのDAX指数は直近で史上最高値を更新しました。一方で日経平均も2月に3万円を回復したものの、足元は2万9,000円台でやや足踏み状態といったところです。日経平均が再び3万円台に乗せ高値を更新していくために必要なことは、今期の企業業績がV字回復することが示されることでしょう。まもなく3月決算企業の決算発表が始まりますが、先に2月決算の小売企業の結果が発表されています。本日は、2月決算企業の特徴をご紹介します。