はじめに

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ

今回の相談者は、そろそろマイホーム購入を検討しているという40代夫婦。これからかかる教育費や老後資金も考慮して、最適な購入時期と無理なく返せる購入額を知りたいといいます。FPの飯田道子氏がお答えします。

賃貸に住んでいるので、そろそろ家を購入したいと思っています。教育費と老後資金など考えると、いくらなら無理なく購入できるのか、また時期はいつがいいのか、教えていただきたいです。子供は高校まで公立に通ってもらおうと思っています。今は専業主婦をしていますが、あと2年のうちに仕事を見つけ、扶養の範囲で働きたいと思っています。また、家計を見直してはいるものの、改善できるところがあれば教えてください。

<相談者プロフィール>
・女性、42歳、既婚(夫:44歳)
・子供2人:11歳、9歳
・職業:専業主婦
・居住形態:賃貸
・毎月の世帯の手取り金額:35万円
・年間の手取りボーナス額:100万円
・毎月の世帯の支出目安:約31万円

【支出の内訳】
・住居費:8.9万円
・食費:4万円
・水道光熱費:1.8万円
・教育費:4万円
・保険料:1.1万円
・通信費:1万円
・車両費:2.5万円
・お小遣い:4.5万円
・その他:3万円

【資産状況】
・毎月の貯蓄額:4万円
・現在の貯蓄総額:2000万円
・現在の投資総額:600万円
・現在の負債総額:なし

飯田: 賃貸に住み、そろそろマイホーム購入を考えているという相談者様。いくらなら無理なく購入できるのか、購入するタイミングはいつがいいのかを知りたいとのことです。また教育費や老後資金も準備しなければならず、扶養の範囲で働くことをお考え中。家計の見直しや改善についても知りたいようです。

まずはライフプラン表を作ることから

現状の収支は黒字で問題はなく、コンスタントに貯蓄ができているのは大変立派だと思います。しかしながら相談者様がおっしゃる通り、お子様の成長にあわせて教育費も増えていくことになりますので、収入をアップするのは欠かせないこと。扶養控除内で働くのは大いに賛成です。

そして、まず始めていただきたいのがライフプランを作成することです。

お子様の入進学のタイミングはいつか? いくら必要になるのか? その他のイベントとして家族旅行の費用はいくらか? 収入はいくらなのか? 等を把握し、いつ、どれくらいのお金が必要になり、どれくらいのお金が入ってくるのかを把握することが大切です。

教育費はいくらになるか、できるだけ早く考える

相談者様もおっしゃっているように教育費は大きなポイントになります。すでにお子様たちの進路が決まっているのなら、それに踏まえて予算を割り出しておくと良いでしょう。

高校までは公立をご希望とのことですので、大学での学費をメインに解説していきます。

生命保険文化センターによると、平成26・27・28年度の大学生の教育費総額は、安いと思われがちな国立大学の学費では自宅通学で524.3万円、下宿では812.3万円。私立文系の自宅通学で668.4万円、下宿では933.2万円。私立理系の自宅通学で809.1万円、下宿では1073.9万円となっていました。

この金額はあくまでも目安です。どこに住んでどのような学科を専門にするのかで金額は変ってきます。できるだけ早くお子様の意向を聞き、準備していきましょう。

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