老後

夫より15年遅れて年金生活「年の差夫婦の老後資金問題」

FPの家計相談シリーズ

“長生きリスク”に備えて生命保険の見直しを

ここであえて支出を見直すのであれば、生命保険と通信費を見直すとよいでしょう。特に生命保険は、その保障内容が死亡保障中心となっています。お子さんが独立してしまえば、配偶者の生活を支えられれば良いわけですし、それは遺族年金などで十分だと思えます。あえて大きな生活費の保障などはいりません。それよりも今は“長生きリスク”と言われたりしていますし、今後は年齢的にも病気治療や長期入院などのリスクが増えます。ですから夫の医療保険を検討してもよいでしょう。

また、夫の老後の生活が妻の収入に頼るものであればなお、妻もしっかりと医療保障に入るべきだと思います。収入が減ってその後の暮らしが脅かされても困りますから。多少支出が増える可能性はありますが、必要な支出はしっかりとしていきましょう。

また、通信費は使い方によって向き不向きがありますが、仕事で通話をたくさん使うとか、携帯キャリアのメールアドレスが必要というのでなければ、格安スマホを検討してもよいでしょう。最近では大手キャリアも安いプランを出してきているので、契約内容を見直すということでも良いかもしれません。

固定費は削減できるとその効果がずっと続きますから、見直しを一度してみましょう。あとは自分に合うか合わないかで決めるとよいと思います。

老後資金の不安は妻のiDeCo加入もよい

相談者さんが老後資金を心配するのであれば、iDeCo(個人型確定拠出年金)を始めてみてもよいでしょう。年金生活の生活費の足しにすることができます。単にお金を貯めておくよりもお得です。お勤めの病院に企業年金がなければ、問題なくできると思いますし、もし企業型DC等を取り入れているのであれば、規約で禁止していないかを確認してみましょう。

iDeCoは原則60歳まで引き出すことができないため、老後資金作りには最適です。しかも、掛け金は全額所得控除になるので年末調整で戻ってくるお金が増えますし、翌年の住民税も安くなります。また、運用して利息をもらうにしても税金が非課税となりますし、受取時も税金が控除される仕組みがあります。口座の維持管理に費用が掛かるのがデメリットですが、それ以上に受けられる恩恵が大きい制度です。

もし、毎月2万3000円の掛け金を積み立てて運用を続け、3%で運用ができたとしたら、20年後には750万円ほどまで膨らますことができるでしょう。積み立てる元本が552万円ですから、その膨らみ方の効果をわかっていただけると思います。

さらに相談者さん自身にも退職金があれば、ご自身の収入で2000万円近い老後資金を準備できるかもしれません。ご主人の蓄えはご病気などにより減る可能性もありますが、時差があってもお二人で4000万円くらいの資産を残せると思えば安心できると思います。

老後資金については過剰に心配せず、今できることをやっていれば、大丈夫だと思います。あとは羽目を外しすぎず、楽しみながら生活していきましょう。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

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