特徴2:売り上げの70%をゲームで稼いでいる

しかし、中国で圧倒的な地位を築いたテンセントは、収益構造で違いを見せます。

このグラフはテンセントの売上高の推移です。これを見ると、年率30~40%の成長は当たり前、2年で倍、10年で40倍近くも成長を遂げ、Facebook同様、強烈な成長性と収益性を兼ね備えています。そして、両者の違いが出るのは、売上の内訳です。

Facebookは売上のほとんどを広告で稼いでいますが、テンセントは、全体の約7割をゲームで稼いでいるといいます。無料のサービスでユーザーを集め、上手にゲーム課金に持っていく、もしくは、ゲームで人を集めて自社サービスを利用してもらうという戦略を取っているようです。

いずれにせよゲームには相当、力を入れていて、近年はソフトバンクからゲーム会社を買収するなど世界中の有力ゲーム企業を傘下に収め、膨張を続けています。

特徴3:中国モバイル決済市場のシェア拡大

そしてもうひとつ、力を入れているのが、モバイル決済です。

3月24日の日経新聞で、「去年の中国のスマホ決済額は前年比で倍増し、600兆円以上になった」というにわかに信じがたい報道がなされました。決済市場の拡大に大きく寄与したのが、テンセントの「WeChat Pay」です。

2014年決済額の市場シェアは、ライバルであるアリババ「アリペイ」が79%を占めていました。しかし、2016年は同社のシェアが50%まで低下、逆にWeChat Payが38%を獲得し、猛烈に追い上げています。

決済を利用したユーザー数では、アリペイの2倍以上の8.3億人となり、すでにテンセントが大きくリード。

レストラン、タクシーはもとより、市場、理髪店、雑貨などその経済圏はどんどん広がっていて、ユーザーのWeChatへの接触時間は高まるばかりとなっています。

世界展開には課題も

中国国内では敵なしの勢いですが、中国は国がFacebookやTwitterを規制しているため、ある意味、守ってくれているようなもの。中国国内の需要を取りつくした後に、さらに成長するためには海外展開が必須になると思いますが、激しい競争に打ち勝つことは容易ではありません。

開かれた世界で戦うときにこそ、テンセントの真価が問われるのかもしれません。

テンセントはここまで奇跡の成長を遂げてきました。株価は2004年の上場時より、約300倍も値上がりし、それでもなお上場来高値を更新し続けています。

日本にいる一投資家としては、このくらい爆発的に成長する企業が、日本国内にも出てきてほしいと願うばかりです。

※情報に間違いがある可能性がありますので、必ずご自身でご確認し、投資判断は自己責任でお願いいたします。