はじめに
個人年金保険がもっとも「得」になるには?
個人年金保険に入っている人は、生命保険料控除があるのでお得ですよ。と勧められたことはありませんか? しかし、いま発売されている個人年金保険は、ハッキリ言って「お得」ではありません。なぜなら低金利時代ですので、利率が悪く、ほとんどお金は増えません。唯一有利なのは、この生命保険料控除が使えることだけです。それでは、どのくらい有利なのか考えてみましょう。
月額保険料が1万円の個人年金保険に加入すると年間保険料は12万円になり、所得税4万円、住民税2万8,000円の控除額になります。
所得税が10%ならば、
所得税4万円×10%=4,000円、住民税2万8,000円×10%=2,800円。
所得税4,000円+住民税2,800円=合計6,800円の税金が戻ってきます。
年間12万円で、6,800円の控除となり、年約5.67%の利回りがあるということです。銀行の定期預金が0.01%を考えると、とてもいいですね。
では、金額を多くすればさらにお得かな?と思うかもしれませんが、それは間違いです。年間の払込保険料8万円以上は一律4万円の控除額ですから、金額が多いとむしろ損になります。
たとえば、月額2万円で年間24万円の保険料を支払っても所得税・住民税の控除額は変わりません。年24万円で、6,800円の控除ですから、利回りは半分の年約2.83%になります。