住まい

45歳、転勤族の妻「そろそろマイホームを持ちたいけれど…」 

FPの家計相談シリーズ

「退職金で完済」は安易すぎる?住宅ローンの返済期間に要注意

2500万円の物件で頭金を500万円入れると、住宅ローンは2000万円借りることになります。1%の金利で借りることができれば、この金額を何年で返していくかということも、大きなポイントです。

相談者さんご夫婦は、お二人とも45歳。現状ですと、定年まであと15年というところです。ご主人が再雇用で働くとしても今より収入は減るでしょうし、15年経過した後は支出を厳しく見ないと、教育費は減っているとはいえども、返済が難しくなることも考えられます。

たとえ金利1%で住宅ローンを組めたとしても、2000万円を定年までの15年で返すとなると、ボーナス払いなしの場合での月々の返済額は約12万円。65歳までの20年なら約9.2万円、70歳までの25年は月に約7.5万円。

もう、70歳ごろには年金収入しかないでしょうから、かなり厳しいのではないかと考えられます。退職金が出たらそれで返せばよいのではないかという人もいるのですが、教育費と住宅購入で貯蓄のほとんどを使ってしまおうとしている今、今後どれだけの貯蓄ができるかわかりませんので、安易にそのような計画は立てないで欲しいと思います。ご自分たちの老後資金が準備できなくなってしまいます。

それであれば、支出を見直したり、相談者さんが働きに出るなどして使えるお金を増やし、65歳完済を目指すと良いのではないかと思います。

現状のままでは住居費が収入の26%程を占めるので、もう少しその割合を減らしてあげると、暮らしも大変になりすぎず、よいと思います。支出削減ができ、貯蓄ができるのであれば、繰り上げ返済をして定年退職前の完済を目指してもよいかもしれません。

これからは投資も意識して

相談者さんの資産状況を見て気になったのは、預貯金でしか資産を持っていないというところです。

これからは老後資金も視野に入れなくてはいけません。先日の「老後は年金以外に2000万円あったほうがよい人が多い」という報道があったように、自分でお金を準備しておくほうが、老後は安心であるということは明白です。

教育資金、住居購入などで今までの預貯金のほとんどを使ってしまう予定なので、これからはさらにしっかりと貯めていきたいものです。

預貯金として現金は貯めていってほしいのですが、それに加えて、長期的な積立投資にも取り組みましょう。投資に抵抗があるという人もいますが、リスクの高い投資ではなく、世界の経済成長に連動することを目指して運用されるインデックス型の投資信託を積み立てていくと良いでしょう。

経済が落ち込んでしまうと共に落ち込んでしまいますが、時間と共に回復していきますし、長い目で見ると複利の力を利用できて、預貯金より効率よく増えていく可能性は低くないと思います。

政府も、老後資金を作るためのiDeCo(個人型確定拠出年金)、つみたてNISAという制度を作り、運用に取り組むことを勧めています。投資信託での積み立てをお勧めしていますが、iDeCoは定期預金など元本確保型の商品も選べるようになっています。掛け金が全額所得控除となり、所得税、住民税が安くなる制度でもあり、これは定期預金を選んでもその恩恵を受けられますので、始めてみてもよいでしょう。詳細は割愛しますので、ご興味があれば調べていただきたいのですが、検討いただく価値はあると思います。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

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