はじめに

狛江以東では河川敷が水浸しに

狛江市付近まで進むと、水量は一段と増加します。河川敷に取り残された大きめの魚を本流に戻してやろうとする男性の姿が確認できました。

小田急線の線路下をくぐると、いよいよ世田谷区に入ります。河川敷には警視庁の白バイ練習場がありますが、ここも一面が泥に覆われた状態。現地に着いたのは9時頃でしたが、職員とみられる男性たちが泥かきなどの作業を行っていました。

さらに数分、自転車を走らせると、視線の先に二子玉川ライズのビル群が見えてきました。この辺りからは河川敷も水浸し。多摩川と野川が合流する地点では、水の通り道が縦横無尽に走り、本来の川の流れもわからない状況になっていました。通行止めになったサイクリングロードでは、不安そうに多摩川を見つめる近隣住民の姿もありました。

ここで一度、土手を離れ、二子玉川駅方面に向かいます。9時30分頃にはすでに東急線が運行を再開しており、駅前は普段の様子を取り戻しつつあるようでした。

しかし、再び多摩川に近づくと、調布と同様の泥だらけの光景が広がっていました。土手のすぐ横の住宅地では、住民が総出で泥かき作業の真っ最中。多摩川の様子を見に来た住民も合わさって、かなり混沌とした状況になっていました。

被害地域は二子玉川周辺だけではなかった

二子玉川周辺の状況は、前夜にも各種メディアで報道されていました。しかし、武蔵小杉に向かおうと、自転車をさらに下流方面にこいでいると、これまでにあまり報じられてこなかった状況がわかってきました。

野毛から玉堤、田園調布に至る、多摩川流域の広いエリアで、浸水被害が発生していたのです。野毛の第三京浜道路の高架下では、13日午前中の時点でも泥が大量に堆積。救急車も立ち往生する事態になっていました。

玉堤周辺
泥でぬかるんだ交差点で高級車がスピン

玉堤周辺では、泥でぬかるんだ交差点で高級車がスピンしてしまい、道路をふさいでいました。半地下になった飲食店や医院では、水に濡れた什器や椅子を屋外に搬出中。マンションや住宅の前では、浸水してしまった1階の家具を屋外に出す作業が住民総出で行われていました。

田園調布の戸建て住宅では、泥などで汚れた自家用車を洗浄する姿が多く見られました。大半の家庭で高圧洗浄機を使っていたのが、さすが田園調布という印象でした。

武蔵小杉駅前では警察も出動

泥だらけの多摩堤通りを南下すると、武蔵小杉へとつながる丸子橋が見えてきました。丸子橋からのぞいた多摩川は、依然として通常時とは異なる水量を維持していました。今回の氾濫では、支流と合流するたびに水量が増えていき、下流になればなるほど氾濫しやすい状況になっていったであろうことが想像されます。

川崎市内に入り、綱島街道を進んでいくと、新丸子駅周辺は浸水被害が確認できませんでした。しかし、武蔵小杉駅に近づくと、状況は一変しました。対岸と同様の、泥だらけの道路が再び見えてきたのです。

武蔵小杉
武蔵小杉駅前のタワーマンションでは土嚢に使った保存水のペットボトルを洗っていた

駅前のガード下には「通行止」の表示が掲出されていました。また、駅前のタワーマンションの1階では、土嚢に使った保存水のペットボトルを洗っているようでした。さらにその前では、作業員が道路の清掃作業を進めています。警察も出動して、駅前は騒然とした雰囲気になっていました。

既存の報道では、被害が二子玉川周辺に限られるかとみられた、今回の多摩川氾濫。しかし、実際に現地を訪れてみると、それよりもはるかに広い範囲で浸水被害が発生していることがわかりました。行政による正確な現状把握と、一日も早い復旧作業が待たれるところです。

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