はじめに
行き着いた投資スタイル
――天国と地獄で大きく分かれていますが、先輩たちの成功・失敗から導かれた投資スタイルは?
ファンダメンタルズを重視するようになりました。2019年に入ってからは業績が伸び続けているか、出来高はあるか、知名度はあるか、東証一部かどうかとチェックしてから買うようになりました。
たとえばエコグッズを販売する「トランザクション」。プラスチック製のストローを廃止する飲食店のニュースを見て、いい関連株がないか探しているときにLINEグループの先輩が教えてくれたのがこの銘柄でした。調べると、業績や出来高、知名度、東証一部の条件をクリアしていたので買うことに決めました。
値幅的にはまだ200円程度しか上がっていませんが、エコ化の流れはこれからも変わらないので長期で保有するつもりです。
それまでは割高でも欲しいと思ったときに「買っちゃえ!」と手を出して失敗していましたが、我慢して我慢して安いときに買うように心がけました。工具のネット通販会社「MonotaRO」は「ここが底値かな」という時に買って利益を出せました。
――米中貿易摩擦や世界景気後退でマーケットも不安定になっていますが、今後の投資については、どのように考えていますか?
6月にイベントで出会った有名個人投資家のDAIBOUCHOUさんから「年率15%以上で業績が上昇している、伸びている企業を買いなさい」と教わりました。「NYダウもチャートでは天井。これから何年も下げ相場が続くと不安じゃないですか」と質問したら、「30年下げ続けている相場はない。自分は利益を上げるために安くなった時にこそ買いたくなる。30年続けていたらいずれ利益になるから大丈夫」。その言葉にすごく納得しました。
――なるほど。下落局面でも保有を続けられるようになったのですね。
以前はすぐに損切りしていましたけど、今は下がっていても株も持ち続けられるようになりました。今、一番下がっているのは宅配ポータルサイト運営の「夢の街創造委員会」。2018年の株主総会に出席した投資家Aさんから「2019年は大きな設備投資のために減益になるけど、2020年には業績が回復すると会社が説明していたよ」という話を聞いて買いました。実際に今年の決算は減益だったので、今は含み損を抱えていますが、将来上昇すると確信していれば、怖くはありません。
下がったところでは、押し目買いをしようと思っています。もし業績の伸びが止まったら、そこが売りのタイミングですね。
――1年半でものすごく上達しましたね。
オプション取引、経済危機に強い金も売買できるようになりたいと思っています。とにかく、いろいろな取引を覚えて試してみたいです。貯金も増えてきたので、投資額を200万円に増やすつもりです。DAIBOCHOさんも「死に金はもったいない」と話していたので、貯金するなら投資に回した方がいいかなって。今のところ、通算で15%くらいの利益が上がっています。タネ銭を増やした分、利益も増えると見込んでいます。
上げているときも下げているときも堅実に利益を出せるのがいちばん理想です。「損をしない」「損をしても少し」のスタンスで「ずっと生き残っていけたらいいな~」と思っています。
(取材協力・株式会社スマートプラス)
※本記事は取り上げた企業への投資を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はご自身の判断でなさるようお願いいたします。