はじめに

がん保険は「未来のリスク」について考える

がん保険についてですが、「無解約払戻金型終身ガン治療保険」「放射線治療給付金および抗がん剤」「ホルモン剤治療給付金」として月に15万円と、がん診断の一時金50万円がおりる保険に入っているのですね。

がんは、女性の47%が生涯の中で罹患する可能性があると言われ、死亡原因の1位といわれています。(※1)日本人の約半数ががんになると言われていますので、がん保険自体は確率的にも損をするものではないと思います。(※1:国立がん研究センター2014年全国推計値データより)

がんになった場合、高額療養費がある日本では、医療費自体はそれほどお大きな金額にならなくても、ベット代や交通費など医療費以外にかかるかコストや、保険適用外の治療にかかるコストがあります。さらに、働いている最中にがんと診断された場合に働き方を制限しなければならず、収入が減ることなども考えられます。

また、がんは年齢を追うごとに罹患率が高まる傾向にあります。現時点では金銭的に対応できても、仮に貯蓄を切り崩しながら暮らす老後にがんになった場合を考えると、大きな支出になる可能性があるでしょう。

ですので、「今のためにガン保険に入る」ではなく、「リスクが高まる時に備えて、今から入る」という感覚で良いと思います。

一方、10年20年30年先を考えると、がんの治療方法は医療の発展によって変わっていく可能性があります。

現在の保険は、保険金の支払いが「放射線治療」や「抗がん剤・ホルモン剤」などの治療方法に限定されていると思います。しかし今後、医療の進化によって、どのような治療方法がスタンダードになるかわかりませんので、逆にがんと診断されたら一時金を受け取れるがん保険を中心に検討されてはいかがでしょうか?

がんと診断された場合に一時金がおりれば、治療方法を限定することなく選択肢が広がると思います。

今しかできない自己投資にもお金をかけて

また家計を拝見いたしますと、特に無駄遣いが多い家計には見えませんし、良くコントロールなされていると思います。

26歳で600万円を超える資産を作られていることは大変ご立派と思いますが、一方、お金は使うものでもあります。

老後対策の資産形成はしながらも、自分という資産を最大化していくための自己投資や、若いうちにしかできないことにもお金をかけて取り組んでいただければとも思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

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