はじめに
突然30,000円の寿司屋に通うのはおかしい
金銭感覚ってものは、「貧乏な時代から変えない」ってのが、一番カネが貯まる秘訣です。カネがあるからといって、それに合わせて行く飲食店を変えたり、付き合う友人を変えるなどというのは愚の骨頂。元々満足できていたわけですから、せめて「風呂ナシはきつい」「ウォシュレットは欲しい」「ガスコンロは2つ口ではなく3つ口」「オートロックは必須」などに加え、「職場からタクシーを躊躇なく使える距離」ぐらいの快適さを求める程度で良いのではないでしょうか。
とにかく人生に危機感を持っていたら、「自分にとってMAXの欲望」というものをシビアに見極める必要があります。今まで近所の寿司屋の3,000円の「松」を至上のご馳走と考えていた人が突然30,000円の寿司屋に通うようになるってのはまったくもってして意味不明です。
別に金持ちになったからといって、何十年もかけて培った舌のレベルが変わるわけではありません。ならば、それまで満足できたレベルの店より少しグレードが高い店で「オレはここまで来たか」と5,000円の寿司を食べればいいんですよ。
豪邸を建てたとしても、土地も家屋も広ければ、メンテナンスの費用は莫大にかかりますし、セキュリティも万全にしなくてはいけない。こうしたことも含めて立派な家というものに住むことができるわけです。
夫婦2人で1LDKの32平方メートル、ターミナル駅から2駅で家賃9万5,000円、みたいな部屋ってものはあるものです。地方都市であればこのレベルで5万円台だったりもする。「どうせウチは子供もいないし、そんなに物欲もないからこのくらいでいいよね。掃除がラクだよね」と夫婦で話し合ってこのレベルの家に住めばいいんです。