はじめに

子育て世代以外の世代も含めて、子育てを応援

妊娠期面接後のアンケートでは、84.7%の利用者が満足したと回答しており、下記のような声が聞かれています。

・丁寧な説明と困り事の相談ができ、気持ちが楽になった
・妊娠について人と話すことがあまりなかったので楽しかったし、ためになった
・妊娠中の不安やマイナートラブルについても相談しやすかった。相談できる場所があるのが心強い

世田谷区で出産した女性の9割が妊娠期面接を受けており、また子育て利用券も地域の子育て支援団体のサービスの利用が徐々に増え、地域の繋がりが向上していることがうかがえるといいます。

地域では、親子が気軽に立ち寄ることができる「おでかけひろば」の中など、区内6か所に「地域子育て支援コーディネーター」が配置されており、研修を受けたスタッフが相談者に寄り添いながら、生活に密着した地域の民間情報や公的な支援情報などを提供しています。

さらに、この地域子育て支援コーディネーターとネウボラ・チームが緊密に連携することで、たとえば、家庭内の状況に多少の不安はあっても、必要な支援の案内をしながら地域の中で見守れる家庭もあります。

各医療機関では、妊婦健診や乳幼児の健診、予防接種など地域でかかりつけ医として母子の健康管理をする中で、支援が必要な子育て家庭への支援や区のネウボラ・チームを紹介するなど、専門的な立場から子育て支援を担っています。

ネウボラ・チームが直接訪問しての情報交換など、個別支援に限らず顔の見える関係づくりに努めています。専門的な支援は専門職が、また身近な支援は身近な地域でという分担が可能になり、よりきめ細かな支援ができます。

「ネウボラ・チームの相談支援体制の強化とともに、子育て支援事業も拡充し、必要な人を支援に繋げてきたことから、妊婦や子育て家庭が孤立することなく、安心して子育てのできる社会へと着実に近付いていると感じています」と、世田谷版ネウボラの担当者は語ります。

今後の展望は「世田谷版ネウボラの実施によって、ほとんどの妊婦と接点を持つことができるようになりました。妊娠期面接の利用者アンケートの結果を踏まえた、母子保健コーディネーターへの研修内容の見直しなどを行い、さらなる向上に努めたい」とのことです。

目下の課題は、地域全体としての世田谷版ネウボラの認知度を向上させること。子育て世代以外の世代も含めて、子育てを応援する気運や、区と医療、地域のネットワークを構築することで、妊娠期から子育て家庭を地域全体であたたかく見守る社会の実現を目指しています。