はじめに

水回りのトラブルや、近隣の環境問題も

ただ、このクラスだと住み込みのメイドさん(タイ語ではメーバーン)は望めません。その代わり物件全体の掃除や洗濯をするスタッフがいて、家事を頼むことはできます。家賃に含まれていることもあれば、別途料金が必要な場合も。

それと水回りのトラブルはときどきあります。水漏れ、雨漏り、給湯器の故障、水圧の弱さ……。湯につかる習慣がタイにはあまりないこともあり、バスタブを持つ物件は少なめ。仮に見つかっても、お湯がぬるかったりします。

なお安い物件ほどキッチンがありません。調理するスペースもガスもないのです。住民の皆さんは屋台で安いメシを買ってくるか、自前の小さなテーブルで簡単な料理だけつくるか、その程度で過ごしています。また洗濯機がない、置くスペースがないところもあり、メーバーンに頼むか、こうした界隈ならたくさんあるコインランドリーを利用します。

7,000バーツ(約2万5,000円)の安価なアパート。手狭だが設備は整っている

そしてやはり、安いほど治安が気になるでしょう。1万バーツならまだしも、5,000バーツ(約1万8,000円)前後の物件が密集する場所だと、思いっきり庶民的でガサツな雰囲気になるので、男ならどうということもありませんが、外国人女子はちょっと心配かもしれません。加えてあまり安いと、駅から離れており、どこへ行くのもタクシーかバイクタクシーを使わねばならず不便です。

豪華でなくても居心地はいい

決してテレビの言うような「豪華で安い住環境」ではないのですが、それでもタイ人のつくるゆるやかで気楽な雰囲気の中で暮らせることは大きいでしょう。「タイ人は外国人住民にも気さくに挨拶してきて、かといってべったり付き合うわけでもなく、ほどよい距離感の近所づきあい。ストレスがない」と言う日本人もいます。昔ながらの商店街もたくさんあって、賑やかな庶民の雑踏の中に心地良さを感じる日本人もいます。

そして1万バーツくらいの物件でも、設備の細かい問題はありますが、とりあえず部屋は気持ちよく広い。リッチではないけれど、等身大の居心地の良さ、同じ首都でも東京よりも少し良い住環境が得られるでしょう。

加えて、日本人ならパスポートひとつで借りられます。敷金も礼金も不要です。不動産屋が仲介することもなく、物件に直接行って部屋を見せてもらって契約するシステムなので、よけいな手数料もかかりません。退去時に返ってくるデポジット(家賃2~3か月分)を支払えば、その場で入居できる手軽さは、日本とは比べ物になりません。