はじめに

走りだけじゃない選択とは?

実は今回のフルモデルチェンジによってもっとも話題になっているのは前述の3つのシステムではなく、BMWの1シリーズはFR(後輪駆動)からFF(前輪駆動)にがらりと変身したことです。

つまりこれまでは後ろのタイヤで路面にパワーを伝えていたのですが、新型は前輪がその役割をします。ところがBMW好きやクルマ好きの人たちの言葉を借りれば「運転を本当に楽しむならFR。その貴重なクルマがまた消えた」。

BMW自身も「運転席こそがファーストクラス。もっとも快適なシートだ」というほどドライバーズカーの魅力を前面に出していたほどです。何より、旧型までの1シリーズは、このクラス唯一のFRでしたから、走りが好きな人たちに大きな支持がありました。

一方でFRはキャビンに広さを確保する上で、不利な構造だったのですが今回、歴代1シリーズとして初めてFFとなったことで、キャビンや荷室も広く出来ました。

写真10

FF化による恩恵を受け、リアシートの足元のスペースが40mmほど拡大されました。

写真11
リアシート同様、FFとなってトランクスペースも拡大しました

BMWならではの走り、後輪駆動の味を少しばかり諦めても使いやすさを優先し、高い実用性を確保することが時代に合った決断ということなのです。BMWファンにすれば少々寂しい変更ではあったかもしれませんが、コンパクトなハッチバックである1シリーズの主なユーザーにとってみれば、走りの違いなどはほぼ問題にならないと思います。

参考データなのですが最近の1シリーズのユーザーは4割が女性だそうです。こうなるといつまでも“運転を楽しむために”と抽象的な言葉では説明できなくなってきます。

荷物も人もしっかりとなれて、取り回しもしやすいボディーサイズとなり、1シリーズはFFとなりました。第一、最近のFF車で運転に問題があったり、ストレスを感じたりするほど走りが酷いクルマはないでしょう。

車好きやBMWファンにとって少々残念だった駆動方式の変更という大変革を受けた上で、より安全にも配慮しているということなのですが、さらに高度な安全性能というセールスポイントは加わりました。

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