はじめに

SDGsとの関連は?

2015年9月の国連サミットではSDGs(持続可能な開発目標)として持続可能な世界を実現するための17の国際的な目標が加盟国の全会一致で採択され、2030年までの目標達成を目指すことになりました。持続可能な開発とは「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」のことです。

SDGs目標

SDGsでは、貧困や飢餓といった問題から、働きがいや経済成長、気候変動や自然環境に至るまで、世界が抱えるさまざまな課題の解決を目指しており、目標の達成には環境・社会・企業統治というESGに取り組む企業活動が期待されています。

企業にとっては、SDGsやESGに取り組むことで、地域との連携や新しい取引先の獲得、新たな事業の創出など、今までになかったイノベーションやパートナーシップを生みやすくなり、事業拡大につながると考えられています。

一方、投資家にとっては、SDGsやESGに取り組む企業への中長期的な投資によって、投資先企業の事業拡大による株式投資のリターンだけでなく、自然環境や社会に対しても良いリターンが期待できそうです。

注目の個別銘柄はどこか

ESG投資の対象としてとしては、GPIFがESG投資で選定している「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、「FTSEブロッサムジャパン指数」、女性の活躍に焦点を当てた「MSCI 日本株女性活躍指数」に組み入れられている企業が参考になりそうです。

具体的には、自動車の電動化技術に優れるトヨタ自動車(証券コード:7203)、リサイクルや廃棄物削減を進める花王(4452)や資生堂(4911)、女性が活躍できる環境などで評価されているKDDI(9433)やNTTドコモ(9437)、紙製のストローなど脱プラスチックの強化を進めるオリエンタルランド(4661)、環境への配慮や社内管理体制が評価されている信越化学工業(4063)などが注目されます。

<文:投資調査部 川崎朝映>

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