はじめに

東京五輪で「お通し」が問題に?

また、稲垣上席研究員は東京オリンピックで大量に外国人が訪れる今年、「わかりづらくて問題になるのは『お通し』という風習。(外国人観光客には)サービス料と伝えないとわからない」と指摘します。

「日本がグローバルスタンダートに近づく中で、料理は料理、サービスはサービスと、必要なものだけを選べるようにするべき。『おもてなし』と言われて喜んでいる場合ではなく、サービスを換金できなければ日本として損失になる。お金を取ってももすばらしいと言われる日本じゃないといけない」(同)

おもて無グルメの今後の成長性について、潜在的消費者ニーズは大きいといいます。マクロミルの調査によると、「サービスを簡略化する代わりに、通常よりも安い価格で品質の良い食材や料理を提供するお店やメニュー」を「利用したい」と74.9%が回答しています。特に20代男女と、30〜40代女性で高い利用意向が出ました。

トレンド予測

こうした形態の店は今後、個人店だけでなく外食チェーンなど幅広く浸透していく見込みです。「サービスを簡略化して、顧客の満足度に転嫁していく流れが、いろいろなレベルで起こる」と、稲垣上席研究員は説明します。

ファミレスの24時間営業廃止など、人手不足を背景にサービス内容の見直しが進む外食業界。2020年は既存の飲食店が環境変化に合わせて、大きく姿を変えていくかもしれません。

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