はじめに

定年後の就職先にも

こうした若者でもできるようなバイトを定年退職者がやる場合は「オレは日本有数の大企業で部長にまでなった男だ! こんなバイトができっか!」みたいなプライドを持ち、この仕事ができなくなるかもしれません。彼だって現在は「オレは生産ラインの管理を任せられているのにこんな仕事してられっか!」と言ってもおかしくはないのですが、「オーナーが本当にいい人なんだよね。オレにとっては土曜日は息抜きだし、妻からの扱いにしても「『亭主元気で留守がいい』みたいな感じじゃないかな?」と言っていました。

彼の場合は昔からの知り合いであるオーナーと「やりたい時はいつでもやっていいし、無理な時は言ってね」といった良好な関係を築いています。だからこそ、妻が子供を連れて帰省をした日曜日などは別にやることもないためバイトに出る。普段の仕事は案外ストレスは多いものの、コンビニバイトはすっかり慣れているし客も顔なじみが多いためむしろリラックスの時間になっているそうです。

こうしたことから年間55万円ほどの副業収入があり、これが丁度いい感じで所得税の税率が上がらないところでとどまっているようで、彼としては「このカネが『2,000万円』を達成するために案外役立ったよ」とのこと。そうです、もう2,000万円はとっくに達成しているのです。

実際、社会人になってから平均55万円で24年だったらすでにこのバイトだけですでに1,320万円の収入になっています。彼は厚生年金もバッチリ払っていますし、コンビニの人手不足が取沙汰される昨今、オーナーも彼をクビにしようとは考えていません。定年後は「副店長」にしてもいいのでは、というぐらい考えているそうです。

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