老後

38歳、貯金950万「生涯独身の予定、いつまで働けばいい?」

FPの家計相談シリーズ

この先は貯金から投資にシフト

今、1000万円ほどの貯蓄がありますが、すべて預貯金でお持ちですね。ペイオフ等を考えると問題のないお金の置き方なのですが、老後資金を作ろう、お金を増やそうと思った場合には適切とは言い切れません。

この数年、言われ続けているように、お金の置き場は預貯金だけではなく「投資」の形で置くことも大切です。いわゆる株式投資などではなく、1銘柄で複数の投資対象に投資ができる投資信託への投資です。最近よく聞く「つみたてNISA」は投資信託への投資がメインですし、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」も投資信託への投資を勧めています。

つまり、ご心配されている「老後資金」については、これらで作ることを考えていってもよいと思います。今は貯金があるので、これから先は貯金というよりも投資で運用を考えてよいと思います。

ただ、ご相談者さん自身が「投資は怖い」「価格の変動に耐えられない」などと、投資を嫌う気持ちが強ければ無理に取り組むことはないのですが、気にならなければぜひやってみましょう。おそらく、最低でも年利2%程の運用益を目指すことはできるのではないかと思います。毎月投資できる金額が決まったら、証券会社や金融庁などのシミュレーションサイトで「何年でいくらになるか」を試算してみると、イメージがわきます。

ただし、投資信託は毎日価格が変わります。つまり、シミュレーションはきれいな曲線を描くかもしれませんが、実際は価格が上がることも、下がることもあります。そんなにきれいな曲線にはならないかもしれませんし、結果も確実ではないので、あくまで「参考」です。

ですが、そういったものを見ると、老後資金は意外と準備できるなと思えるかもしれません。ご検討のうえ、試してみてください。

必要な老後資金はいくら?

前後するようですが、相談者さんの老後資金について考えてみましょう。女性の厚生年金の平均額は10万円ほど。ただし、加入している期間や収入により変わるので、もしかすると相談者さんの場合はもう少し多く出るのではないかと思えますが、一応参考値としておきましょう。

年金が10万円だとすると、毎月補てんする金額は17万5000円。現状のままの暮らし方だとすると、このくらいを貯蓄から補てんする必要があります。年間にすると210万円です。1000万円の貯蓄では、5年と持ちません。今のままを維持しつつ100歳まで生きるとしたら、65歳からの35年間に7350万円ものお金が必要になります。そして、さらに介護医療費も必要ですね。莫大な金額です。

今の職場で多少の退職金が見込めるなどもあるかもしれませんが、今のままで老後を迎えることは、現実的ではありませんね。

例えば、年金をもらいながら毎月10万円の収入を得られれば、年間の補てん額は90万円ほどなので、今の1000万円は10年と少々持ちそうです。さらに支出を、例えば3万円減らせば、年間の補てん額は54万円となり、1000万円は18年ほどの生活費になります。

このように考えると、老後の住まいは家賃の安い賃貸に入るのか、その前に購入しておくのかなどを選択しておく方がよいですし、今の支出自体も下げていくべきであることが分かります。

老後資金にいくら必要かは、貰える年金額と老後にかかるであろう生活費の見込みの差額により試算できますから、まずは今の支出の可能な部分を削減することから始めてみていいと思います。その後にもう一度試算をしてみると、より具体的な目標が作れそうです。

読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのFPが答える「みんなの家計相談」の過去の記事一覧はこちらから。

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